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AIチップセットの世界トップテンランキング

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米市場調査会社のCompass IntelligenceがAIチップセットのトップテン企業を独自の指標に基づいて発表した。これによると、1位Nvidia 、2位Intel、3位NXP、4位Apple、5位Google、という順番になっている。

COMPASS INTEL List A INDEX

図1 2019年AIチップセット指数に基づくAリスト企業 出典:Compass Intelligence


テキサス州サンアントニオ市を拠点とするCompass Intelligenceは、AIチップセットのハードウエアやソフトウエア部品を提供する企業の上位10社をランク付けした。このAリスト指数は、AIチップセット企業の業績や推移分析、企業特性、市場状況、定量評価、データ分析などを評価した調査のフレームワークだという。Aリスト指数は、100点満点で評価し、その上位10社が図1のようになる。1位のNvidiaが94.4点、10位のQualcommは87.0点となっている。

ここで扱っているAIチップセットは、CPUとGPU(グラィックスプロセッサ)、ニューラルネットワークプロセッサ、ASIC、FPGA、RISCプロセッサ、アクセラレータなどの製品を指している。

図1には上位10社のベンダーを示しているが、11位~15位のベンダーに対しても企業名だけは公表している。11位がBroadcom、12位はMediaTek、13位Samsung、14位Amazon、15位Microsoftと続く。この中に日本企業は残念ながら1社もいない(Armの活動拠点は英国ケンブリッジであり、ソフトバンクは大株主という位置づけである)。

トップのNvidiaは、データサイエンティスト向けにGPUを提供しており、AI学習用のTeslaやAIの研究者や開発者向けのDGXなどがある。また、SoCとしてTegraチップは多数のGPUコアとマルチCPUコアを集積しており、データセンターやロボットなどを狙っている。2018年に発売した新製品Jetson Xavier(ジェットソン・ザビエルと発音)はロボットや組み込みシステムに最適化された製品で、ヘルスケアや製造部門の市場を狙った製品だとしている。

Nvidiaは今のところトップに位置しているが、競争が激しく、AppleのA12や、GoogleのTPU(Tensor Processing Unit)、AWSのInferentiaを始めとして、半導体スタートアップたちもAI市場を狙っている。例えば、Horizon RoboticsやGraphcore、Wave Computingなどが虎視眈々と狙っている。学習チップはデータセンターが主な用途だが、推論チップはデータセンターに加え端末や基地局のエッジも大きな市場になりうる。

(2019/06/14)

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