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ファウンドリが大きく落ち込む1Q19だが、TSMCは依然ダントツ1位

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2019年第1四半期(1〜3月)における半導体ファウンドリのトップテンが発表された。1位は相変わらず断トツのTSMCだが、前年同期比17.8%減の70億2800万ドルにとどまる。ほかのファウンドリメーカーも不調で、世界ファウンドリ全体で同16%減という146億ドルにとどまりそうだ。この予測を発表したのは市場調査会社のTrendForce。

表1 世界ファウンドリの販売額ランキング 出典:TrendForce

表Top Ten Foundries in 1Q19, Ranked


2位はSamsung、3位GlobalFoundries、4位UMC、5位SMIC、6位Tower Jazz Semiconductor、7位Powerchip、8位VIS、9位中国のHua Hong Semiconductor、10位は韓国のDongbu HiTek、という順になっている。大手の多くが2桁マイナス成長となっている。

これまで50%以上の市場シェアを占めていたTSMCが48%で半分を割った。TrendForceは、主要ファウンドリの2桁以上の低迷は300mmウェーハラインの需要が落ちたことによると分析している。実際、対照的にTower JazzとVIS、Hua Hong、Dongbuは200mmウェーハにフォーカスしており、それほどの落ち込みは見せていない。むしろ若干のプラス成長になっている。

TSMCはこの第1四半期にフォトレジストへの異物混入の事故を起こしており、特にこのフォトレジスト不良品を使った12/16nm製品のウェーハは全て廃棄した。この結果、5億5000万ドルの損失を計上した。同社の低迷にはこの影響もあった。

最も大きな要因は、中国企業向けの仮想通貨チップの低迷だった。仮想通貨そのものの価値が下落した。ビットコインは2017年12月に1万9783ドルの最高値を付けた後、18年中は下落が少しずつ進み、2018年11月初めまでは6300ドルまで来ていたが、11月末以降は2月まで4000ドル前後でずっと推移してきた。すなわち、ビットコインへの投資意欲がそれだけ下がり、ビットコインの採掘に必要なマイニングチップへの需要が落ちた。TSMCはこの2年間のメモリバブルの恩恵を受けることはなかったものの、仮想通貨用マイニングチップの製造受託で潤っていた。しかし、2019年にはもはやその需要は消えた。

ただし、TSMCにとっては2019年第1四半期が景気の底で、これから第2四半期から後半にかけて潤っていくだろうとの観測は強い。

Samsungはファウンドリサービス第2位を獲得しているが、同社の売り上げの60%は社内向けで、外部の顧客は40%しかいない。また、最近はマルチプロジェクトウェーハのサービスに力を入れているという。

全体的に2019年の市場ははっきりとはまだ見えていない;民生機器の需要は弱く、在庫レベルはまだ高い、クルマ市場の需要落ち込み、IntelのCPU不足、中国経済の減速、米中貿易摩擦の影響など、不確実な要素が極めて多い。市場が見えないことが2019年の特徴かもしれない。

(2019/03/29)

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