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ファブレス半導体ランキング、Qualcommがトップを維持

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2017年のファブレス半導体トップ10社ランキングを米調査会社のIC Insightsが発表した。これによると、昨年に続き1位のQualcommは前年比11%増の170億7800万ドルとなった。2位はBroadcomで、同16%増の160億6500万ドルである。昨年からの大型買収では2位のBroadcomが1位のQualcommに買収提案を仕掛けた。

表:2017E Top 10 Fabless/System IC Companies ($M) Source: IC Insights

図1 2017年のファブレス半導体トップ10社 出典:IC Insights


トップのQualcommの数字からライセンス部門を排除する調査もあるが、IC Insightsの数字にはその部門も含んでいる。10社の中に日本企業はいない。つまり世界的なファブレス企業は残念ながら日本にはいないといえる。米国が7社(Broadcomはシンガポールから米国へ本社を移す予定なので米国とみなす)、中国2社、台湾1社となっている。米国企業の中にAppleが5位に食い込んでいるが、Appleの半導体チップは全て自社のパソコンとスマホ、タブレット向けである。

最も大きく成長したのはNdiviaである。前年比44%増の92億2800万ドルになる。同社はこれまでゲーム機を中心にグラフィックスチップGPUを出荷してきたが、2017年当初からブームになったAI(機械学習/ディープラーニング)の積和演算をプログラマブルにできることで大きく成長した。GPUは超並列演算が得意であり、機械学習の基本であるニューラルネットワークの「データ×重み」の演算を行う。CPUは割込みを受け付けるフレキシビリティがあるが、GPUのような1024演算器の超並列演算などには割込み機能はない。

AMDも2006年に買収したグラフィックスチップメーカーのATI社のGPUコアを持つ。昨年発表したノートパソコン向けのSoCあるいはアプリケーションプロセッサRyzenシリーズは、GPUのRadeonを集積している。AMDはデスクトップやサーバーなどさらなるハイエンド市場にも強い。

次に成長率の大きな企業は同21%増で47億1500万ドルの中国HiSilicon社である。HiSiliconは世界でもトップクラスの通信機器メーカーの華為技術からスピンオフしたファブレス半導体であり、同じ中国でも10位の紫光集団(Tsinghua Unigroup)とは違う。Unigroupは、半導体ファブレスの中国Spreadtrum社とRDA Microelectronics社を買収したが、成長率は9%にとどまっている。

これら中国のファブレスは全てモバイル向けのアプリケーションプロセッサとモデムを設計しており、自国のスマートフォン向けに成長した。反面、台湾のMediaTekは従来中国のスマホ市場向けのAPU/モデムチップで大きく成長したが、地場のファブレスが成長してきた反動で、前年比11%減と大きく減少し、前年3位から4位に落ちている。Qualcommも実は同様で、2015年、2016年はマイナス成長だった。Qualcommはスマホだけに頼らず、クルマやBluetooth、モバイルPC、ワイヤレス充電などワイヤレス通信技術の全てをカバーしており、2017年はプラスに転じた。QualcommによるNXPの買収は含まれていない。

(2018/01/10)

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