セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト
セミコンポータル

17年2QにSamsungがIntelを抜くかも、世界半導体トップ10社ランキング

|

今の世界半導体メーカートップ10社はどこか。米調査会社のIC Insightsが2017年第1四半期(1Q)の世界半導体企業売上額トップ10社を発表した。それによると、1位Intelの142億ドルに対して2位Samsungが136億ドルと急激な追い上げを見せている。総じてメモリメーカーは絶好調だ。

表1 世界半導体販売額トップ10社 単位は10億ドル 出典:IC Insights

表1 世界半導体販売額トップ10社 単位は10億ドル 出典:IC Insights


2016年1年間のトップランキングと比べると、昨年後半からのメモリ市場の回復によりメモリメーカーの売り上げが急増している。このため、メモリメーカーのSamsung、SK Hynix、Micron、Toshibaが売り上げを伸ばした。通信用半導体のBroadcomとQualcommは順位を落とし、10位のMediaTekが圏外に落ちた。変わって10位に入ったのがInfineonだ。NXPはFreescaleを買収し昨年9位に入り、今年の1Qも維持している。

メモリの販売額が増えたのは単価が上昇したからであり、メモリメーカーは昨年初めから生産量を絞り在庫を減らしてきたことが奏功した。メモリメーカーは増産せずに売り上げを伸ばしたことになる。生産量はさほど増えていない。このため利益率は軒並み上がっている。SamsungはIntelに肉薄することになった。しかも単価の上昇はまだ頭打ちになっておらず、メモリメーカーの業績はこの先も上がる。IC Insightsは、4〜6月 (2Q)にはSamsungがIntelを抜いて1位になるとみている。SK HynixとMicronのメモリメーカーも絶好調で、それぞれ3位、4位を占めた。

今回トップ10位に入ってきたInfineonはクルマ用と工業用の半導体に強く、前年同期比で6%成長にとどまっているが、前年10位だったMediaTekと入れ替わった。MediaTekは2016年の後半良かったが、2017年1Qは前期比で17%も落ちた。MediaTekが扱っているモバイル向けのアプリケーションプロセッサを中国勢が市場を占めるようになり、シェアを落としている。中国勢は市場シェアを上げるため、政府がプロセッサの価格を補助しているといううわさもある。

Infineonの得意なクルマ市場は、やはりクルマに強かったFreescaleをNXPが買収したことで、NXPは売り上げを維持できた。

(2017/05/10)

月別アーカイブ

Copyright(C)2001-2024 Semiconductor Portal Inc., All Rights Reserved.