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ファウンドリの2015年ランキング、富士通が8位に登場

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世界の半導体市場は2015年、2.3%減少したとしている米調査会社のGartner社は、それでもファウンドリビジネスは4.4%成長したと発表した(表1)。TSMCはファウンドリ企業のトップで、前年比5.5%成長の265億5600万ドルを売り上げた。ファウンドリ市場での同社のシェアは54.3%に達している。

表1 2015年ファウンドリランキング 売上額の単位は百万ドル 出典:Gartnerの表をベースにセミコンポータルが翻訳・整理した

表1 2015年ファウンドリランキング 売上額の単位は百万ドル 出典:Gartnerの表をベースにセミコンポータルが翻訳・整理した


表1のトップ10社の売り上げは、ファウンドリビジネス全体の91.7%を占めた。全体の市場は488億9100万ドルとなり、2014年の468億1200万ドルよりも成長した。ただし、10位未満のファウンドリ企業は2014年の42億8100万ドルから7.0%減の40億7700万ドルに縮小した。つまり、大手の寡占化が進行していることを表している。

この表1はファウンドリビジネスだけに絞り、例えばTSMCやUMCのファウンドリ以外のビジネスは除いている。同様にSamsungのファウンドリビジネスでも社内向けASIC事業は除いている。PowerchipもDRAMビジネスを除いている。

第2位のGlobalFoundriesは、IBM Microelectronics部門を譲り受けたが、IBMのASIC事業の売り上げ3億3200万ドルは除外している。GFが伸びたのはやはりIBM事業を譲り受けたためで、2014年に第2位だったUMCと入れ替わった。

最も伸びが大きかったのは、富士通セミコンダクターの29.4%成長。同社は、三重工場300mmの製造ライン、会津若松工場の150mm製造ライン、および富士通セミコンダクターテクノロジの200mm製造ラインをそれぞれファウンドリ専業会社として2014年12月に分社し、本格的にファウンドリビジネスへ参入した。

ファウンドリビジネスはウェーハの大口径や微細化を追求しなくても、半導体デバイスの需要が広がっていることから、300mmの微細化だけではなく200mm,150mmのウェーハプロセス工場でもファウンドリビジネスに参入できる。パワーマネジメントICやアナログ、センサ用のIC、パワー半導体などは200mm以下のウェーハサイズ、90nm以上のプロセスで、競争力のある製品を作れるからだ。前年比16.1%の伸びを示したイスラエルのTowerJazzは、90nmプロセスが多く、65nm/40nmはパナソニックと合弁の工場を始めてからポートフォリオに加えた。

(2016/04/15)

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