2017年、半導体の年間出荷量は1兆個へ
半導体デバイスの出荷量が2017年には1兆個を超えそうだ。このような予測をIC Insightsが発表した。1978年の326億個が2017年には1兆245億個に増加すると予測している。この39年間での平均出荷数量は9.2%で成長していることになる。
図1 半導体チップの出荷数量が2017年に1兆個に 出典:IC Insights
2008年-2009年のリーマンショックによる影響でマイナス成長した後は、着実に数量を増やしてきた。このマイナスの期間は金額では大きく落ち、WSTSの統計では2007年に対して、2008年が2.8%減、2009年はさらに9.0%減と落ち込んだ。2010年には31.8%増と金額を大きく回復させたが、続く2011年は0.4%増、2012年は2.7%減とほぼ横ばいだった。2013年には明らかな4.8%成長、2014年は更なる9.9%成長、とようやく上向いた。
金額ベースで横ばいが続くと、もう半導体産業はダメだという声が出てくる。しかし、図1を見る限り、数量は間違いなく成長しており、2009年以降はプラス成長している。2009年から2014年までの間、半導体出荷数量は年平均7.6%で拡大している。この数字はむしろ低めになっており、IC Insightsは2014年から2019年までは年平均8.2%で成長していくと見ている。
半導体出荷量が初めて1000億個を突破したのが1987年で、この時から4000億個増やして5000億個を超えたのが2006年で、19年かかっている。そして、さらに4000億個増やして9000億個になると予想されるのが2015年だから、同じ4000億個を増やす期間が9年となり、短くなってきた。
IC Insightsの予測では、2015年に10%増、2016年11%増となり、2017年には3.4%増だけで1兆個を突破するというシナリオである。
図2 数量でもIC化が拡大 出典:IC Insights
また、半導体デバイスをIC(集積回路)とO-S-D(光デバイス-センサ-ディスクリート)に分けると、数量はやはり個別デバイス(O-S-D)の方が多い。ただし、ICの比率はじわじわ上がっている。1978年ではO-S-Dデバイスは全半導体の79%を占め、ICは21%だった。2007年にはO-S-Dが75%、ICは25%となっている。2017年には、O-S-Dが74%、ICは26%と予想されている。もちろん金額ではICの方が圧倒的に多いが、数量でもICが増えていることを示している。