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Samsung、東芝とのNANDフラッシュの売り上げ差を拡大

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東芝とSamsungのNANDフラッシュの売り上げの差が広がった。2014年第2四半期におけるNANDフラッシュメーカー大手6社の売り上げを市場調査会社DRAMeXchange(TrendForce社の一部門)が発表したもの(図1)。

図1 トップ6社のNANDフラッシュ売り上げ 出典:DRAMeXchange

図1 トップ6社のNANDフラッシュ売り上げ 出典:DRAMeXchange


第1位Samsungの売り上げは、前四半期比8.2%増の23億5390万ドルだったが、東芝のそれは同1.2%増の15億6630万ドルにとどまった(表1)。このため、Samsungと東芝との差は拡大した。この2Qで伸びた企業は、21.8%増のSK Hynix、次が10.5%増のSan Diskである。しかし、3Qには東芝のストラテジック顧客が新製品を発表するため、Samsungとの差は詰まるのではないだろうか。

大手6社の売り上げは、前同期比平均5.6%増の76億4900万ドルに伸びた。NANDフラッシュの単価は若干値下がりしたが、OEMの強い需要によって、全体の売り上げが伸びた。


表1 NANDフラッシュメーカーのランキング 出典:TrendForce

表1 NANDフラッシュメーカーのランキング 出典:TrendForce


Samsungの売り上げを牽引した製品は、パソコンとデータセンターのSSD(半導体ディスク)であった。さらに、中国においてeMMCやeMCP、メモリカードが伸びた。同社製品のASP(平均単価)は10〜15%減ったが、そのビット容量が前期比20%以上伸びたため、売り上げも伸びた。3Qに対してもビット容量は同じように伸びると期待されている。

東芝の戦略的なクライアント(おそらくApple)が従来製品の在庫補充を弱めたため、単価と生産量を注意深く管理することで、売り上げの低下を抑え、1.2%増と健闘した。3QにはiPhone 6が発表されると見られており、生産量、売り上げともに急増すると見られている。四日市工場の第5棟の第2生産ラインが3Qに完成するため、4Qから少量生産を始め、2015年には本格生産が始まるだろう。

SanDiskはSSDにシフトしており、SSDの売り上げが前期比29%増加、ビット容量も同31%増加した。2Qでは19nmプロセス品が売り上げに貢献したが、2015年の1Qには15nm製品が量産されるだろう。ウェーハ生産能力を5%上げるだけで、SanDiskのビット容量は2014年に24〜35%増加すると見られている。

SK Hynixの増加は、無錫工場の火災から完全に復活したことを物語る。2Qにはそのビット容量は前期比54%増加した。ただし、ASPが同19%下がった。3Qにはスマホとタブレットの伸びによって20%以上、ビット容量が伸びると見られる。

(2014/08/15)

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