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スマホのAPU、マルチコア化が急速に浸透、年末には8コアも登場

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スマートフォンに使われているアプリケーションプロセッサAPU。その中でもマルチコアのAPUメーカーの2013年上半期ランキングをStrategy Analytics社が発表した。それによると1位はQualcommでシェアは43%と大きく、他を引き離している。

表1 マルチコアAPUメーカーランキング 出典:Strategy Analytics

表1 マルチコアAPUメーカーランキング 出典:Strategy Analytics


この調査は、スマホ用のAPUが急速にマルチコア化していることをよく反映している。マルチコアAPUは2010年にはほぼゼロだったが、APUメーカーが高性能なチップを安価な価格で提供しており、2012年第3四半期にはシングルコアAPUの数量を抜いた。2013年上半期のクワッドコアは前年同期比で5倍の伸びを見せる。2013年上半期にはAPUの66%がマルチコア化している。今年の終わりにはこの割合は75%を超えると見ている。


図1 nVidiaのTegra4(左)とIceraのi500 出典:nVidia

図1 nVidiaのTegra4(左)とIceraのi500 出典:nVidia


マルチコアAPUメーカートップQualcommのマルチコアSnapdragonは、HTC OneやSamsungのGalaxy S4といったフラグシップ製品に使われており、数量を稼いでいる。nVidiaはTegra3などのマルチコアAPUで当初はリードしていたが、急速に市場を失っていった。しかし、今年1月のInternational CESで発表したTegra4 (図1) はLTEチップのIcera i500と共に数量が出るだろうと見られている。華為技術の子会社であるHiSiliconもK3V2クワッドコアチップを開発したが、出荷数量はそれほど多くない。BroadcomやIntel、Marvell、Spreadtrumは今年参入したばかりで、今後が期待される。

低価格帯のスマホ市場では、ベースバンドモデムも集積した低コストクワッドコアチップがBroadcom、Marvell、MediaTek、Qualcomm、Spreadtrumから出てくるだろうと見る。今年の終わりころには、MediaTekが8コアのAPUを最初に出してくると予測する。

(2013/09/13)

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