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モバイル端末にけん引され、半導体・FPDとも日本製製造装置は好調

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SEAJ(日本半導体製造装置協会)が発表した、2013年5月における日本製半導体製造装置の1.17というB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は、受注額が増え続けている好調さをよく表している。昨年10月を底として、受注額は伸び続け、5月には1年ぶりに1000億円の大台に乗った。

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


受注額、販売額とも3ヵ月の移動平均で表す、このB/Bレシオは、3月には会計年度末に販売額が682億円から921億円へ35%も急上昇したために1.0を下回った。B/Bレシオは先行指標だからといって、先行きを心配する数字ではないことをセミコンポータルは述べたが(参考資料1)、今のところ好調を維持していると言ってよいだろう。販売額は月ごとにバラつきはあるが、受注額は7カ月連続で着実に上昇し続けている。

半導体を牽引するのは、スマホやタブレットなどのモバイル端末であると言われている。スマホもタブレットも液晶ディスプレイを利用するため、FPD製造装置も好調なはずである。図2は、4月、5月になり、ようやく受注額も販売額も急増したことがその裏付けになっている。5月には販売額の方が勢い余って受注額を抜いてしまうほどだったために、1.0を割ってしまったが、この状況は先行きを心配するほどではない。


図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・B/Bレシオ 出典:SEAJ


これまでFPDのB/Bレシオは高すぎたり低すぎたりして、指標として全く信頼できなかった。図2の2012年5月は低すぎ、9月は高すぎた。いずれの場合も受注額、販売額とも低いレベルにとどまっていた。2013年4〜5月の受注額・販売額レベルをしばらく維持できることを願う。

参考資料
1. 日本製の半導体・FPD製造装置、共に上向いてきた (2013/04/22)

(2013/06/25)

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