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フラッシュがDRAMの市場を今年初めて抜く、とICインサイツが見通し発表

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フラッシュメモリ市場がDRAM市場を初めて抜きそうだ。米市場調査会社のICインサイツ(Insights)は、NANDとNORを含めたフラッシュメモリ全体の市場が2%増の304億ドルになり、280億ドルのDRAMを抜きそうだと発表した。

図1 2012年に初めてフラッシュがDRAMを抜く 出典:IC Insights

図1 2012年に初めてフラッシュがDRAMを抜く 出典:IC Insights


2010年は例外として、DRAMとフラッシュの市場規模はここ数年間、近づいていた(図1)。この傾向は、パソコンの伸びが鈍化している一方で、スマートフォンやタブレットが伸びていることをよく表している。DRAMの主な用途はパソコンである。パソコンは64ビットシステムに移りつつありDRAMメモリー容量の拡大が続くものの、その伸び率はそれほど大きくない。スマホやタブレットのような携帯機器では32ビットで十分でありDRAMは大容量化する意味がない。しかも価格に制約があるためDRAMの容量を増やす要求はパソコンほど強くない。一方、ストレージシステムに関しては、パソコンのストレージはHDDがまだ主流で、フラッシュはそれほど多く使われていない。しかしスマホやタブレットのような携帯機器のストレージにはNANDフラッシュがHDDにとって代わり伸びてきている。

ICインサイツによると、スマホの出荷台数は、今年55%増の7億5000万台、タブレットは80%増の1億1700万台に増えるという。

2017年までにフラッシュメモリ市場はDRAM市場との差をさらに広げ、NANDフラッシュだけでもDRAMを抜き去るだろうとICインサイトは見ている。2012年から2017年にかけてNANDフラッシュの年平均成長率CAGRは14%になると見ており、2017年には532億ドルに拡大するとしている。一方、DRAM市場のCAGRは2017年までに9%にとどまっている。

(2012/12/20)

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