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アイサプライの世界半導体トップ20社分析では企業買収が伸びを加速

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米国市場調査会社のアイサプライ(IHS iSuppli)が2011年のトップテンを発表した。これによると、トップ20社の年成長率は合計で+3.5%と世界中の半導体合計の+1.9%(WSTSの調べでは+1.3%)よりも大きい。ICインサイツの発表(参考資料1)との違いは、企業買収が成長を加速したと分析している点である。

表1 IHSアイサプライによる世界半導体のトップ20社

表1 IHSアイサプライによる世界半導体のトップ20社


全体的な傾向はICインサイツと同じだが、インテル(Intel)はCPU、フラッシュメモリの好調さに加え、ドイツのインフィニオン(Infineon Technologies)の通信部門の買収により売り上げを伸ばした。これにより、インテルは23.0%と成長したのに対してサムスン(Samsung Electronics)は3.0%しか伸ばせず、その差を広げた。サムスンの落ち込みはDRAM市場が-27%と落ち込んだためでその分をフラッシュとアプリケーションプロセッサ、CMOSイメージセンサ、ディスプレイドライバでカバーしたが、わずかのプラスに留まった。

インテルに見られるような企業買収も成長を加速した。テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)はパワーマネジメントICに強いナショナルセミコンダクター(National Semiconductor)を、クアルコム(Qualcomm)はWi-Fiチップに強いアセロスコミュニケーションズ(Atheros Communications)を、オンセミコンダクタ(ON Semiconductor)は三洋半導体を買収した。これによりそれぞれ、4位から3位へ、9位から6位、26位から19位へと躍進した。

メモリではNANDフラッシュ以外は全て下がった。DRAMだけではなくEEPROMやSRAM、NORフラッシュも2桁落ち込んだとしている。

応用分野向けの成長率では、産業向けが+10.7%、自動車向けが+10.6%、スマートフォンやタブレットのようなワイヤレス応用は8.2%成長を見込んでいる。落ち込む市場は、データプロセッシングと民生で、それぞれ-2.8%、-2.5%となるとアイサプライはみている。

参考資料
1. 2011年の世界半導体売上トップ20社、Intel、Qualcommが急伸、メモリ沈む (2011/11/07)

(2011/12/05)

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