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日本製半導体製造装置は受注高・販売高とも前年比、前月比とも増加傾向

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日本製の半導体製造装置およびFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置の5月における販売高、受注高、B/Bレシオ(販売高に対する受注高の比)が発表された。それによると半導体製造装置のB/Bレシオは0.94、FPDのそれは1.32という結果だった。受注高・販売高とも3ヵ月の移動平均の数字である。

図1 半導体製造装置の受注高、販売高のトレンド 出典:SEAJの発表数字を元にセミコンポータルがグラフ化

図1 半導体製造装置の受注高、販売高のトレンド 出典:SEAJの発表数字を元にセミコンポータルがグラフ化


半導体製造装置の受注高は、1191億4800万円、販売高はそれを上回る1262億5900万円だった(図1)。受注高は前年同期比12.2%増、前月比は4.4%増と増加傾向にある。販売高は前年同月比34%増、前月比7.2%増、とこちらも増加傾向にある。B/B比が少し落ちたのは、販売高の伸びが受注高の伸びを大きく上回ったため。B/Bレシオが4月の0.97から0.94に少し落ちたからといって即、不調という訳ではない。ここ数カ月は、受注高と販売高の傾向が共に同じような波で動いているため、今の段階では不況が来るということはないだろう。

一方、FPD製造装置の受注高は334億7800万円、販売高は253億2400万円となり、B/Bレシオは1.32と1.0よりも大きな数字である(図2)。このため、B/Bレシオの理論からいえば好調ということになるが、受注高と販売高の割合が急激な変化を繰り返している点が気にかかる。1月に0.78だったのが、3月には1.32と余りにも大きくバタついている。このような数字と傾向では好調・不調を一概に判断できない。むしろ昨年の8月を除き6月から11月くらいまでは同じような波で推移していたため、受注・販売の状況を読める時期であったといえるが、ここ最近6カ月は大きくバタつき、B/Bレシオが大きいからといってビジネス上は決して好ましい状態ではない。


図2 日本製FPD製造装置の推移 出典:SEAJの発表数字を元にセミコンポータルがグラフ化

図2 日本製FPD製造装置の推移 出典:SEAJの発表数字を元にセミコンポータルがグラフ化

(2011/06/20)

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