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シリコンウェーハの稼働率が第3四半期に86.5%まで回復

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シリコンウェーハファブの稼働率がようやく戻ってきた。JEITA半導体部会電子デバイス部がこのほど発表したSICAS統計(世界半導体生産キャパシティ統計)によると、2009年第3四半期に200mmウェーハ換算のシリコンプロセスの稼働率は86.5%まで回復した。

半導体合計


シリコン半導体の生産能力はこの第3四半期に、210万400枚/週となり、実投入数は182万2400枚/週にまで上昇した。それぞれの前年同期比で比較するとそれぞれ、13.2%減、13.6%減といずれもまだ昨年同期並みには到達していないが、稼働率で見る限り、2008年第3四半期の稼働率が87.0%であったことからほぼ前年並みの稼働率に戻ったといえる。

世界不況に入り、実投入数はもちろん急激に低下したが、生産能力は少しずつ下げてきたため、この第3四半期も前期比1.1%減であった。実投入数が前期比11.1%増であったために稼働率としては1年ぶりに86%台に回復してきたという訳だ。

デザインルール別に見てみると、80nm以下の微細なMOSウェーハの生産能力はさほど落とさず、実投入数も2009年第1四半期こそ大きく凹んだが、第2および第3四半期には力強く戻し、この微細なルールを使う先端プロセスのウェーハが回復を推進してきていることがうかがえる。


μm別のMOS生産能力

μm別のMOS実投入数


逆に、微細化しないシリコンウェーハは生産投入数をかなり絞り、第3四半期になってもさほど回復していないように見える。60nm未満のウェーハの稼働率は93.5%、60〜80nmは95.7%、80〜120nmは84.6%、120〜160nmは86.4%、160〜200nmは82.7%、0.2〜0.3μmは81.6%、0.3〜0.4μmは73.6%、0.4〜0.7μmは68.8%、0.7μm未満は72.4%となっている。デザインルールが緩くなるにつれ、稼働率は落ちていくことを示している。


ウエハサイズ別のMOS実投入数

ウエハサイズ別のMOS生産能力


ウェーハ径についても同じことがいえる。300mmウェーハの稼働率は96.1%だが、200mmおよびそれ未満のウェーハではそれぞれ80.2%、63.7%と落ちている。

(2009/11/20)

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