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半導体不足に対処するため、200mmプロセスファブの生産能力は増える一方に

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200mmシリコンウェーハを使う半導体プロセス工場の生産能力が、2024年には2020年比で21%増となる月産690万枚と伸びていきそうだ。このような見通しを発表したのはSEMIであり、その「200mmFab Outlook Report」で公表した。

200mm Semiconductor Capacity and Fab Count

図1 200mmウェーハを使う半導体プロセス工場の生産能力とファブ数の推移 出典:SEMI


200mmウェーハ向けプロセス製造装置への設備投資額は2021年に53億ドルに達したが、2022年は49億ドルと予想されている。200mmウェーハプロセス向けの製造装置の稼働率は高いレベルで推移し続けており、世界的な半導体不足は解消しないままに至っている。

SEMI会長兼CEOのAjit Manocha氏は、「半導体メーカーは5年間で25もの200mmプロセスラインを追加し、5Gや自動車、IoTデバイスなどの応用機器で高まる需要に応えようとしている。これらの応用機器ではアナログICやPM(パワーマネジメント)IC、ディスプレイドライバIC、パワーMOSFETやマイコン(MCU)、センサなど(200mmウェーハを利用する)デバイスを大量に使う」と述べている。

SEMIが発行する「200mm Fab Outlook Report」は、2013年から2024年までの12年間をカバーし、ファウンドリ企業はファブ生産能力の50%以上をその年には占めるようになると見ている。さらにファウンドリに続き、アナログICは19%、ディスクリートやパワー半導体は12%になる。地域的には、中国が200mmプロセス工場の生産能力を持ち、世界シェアは2022年に21%になる見込みであるが、次点の日本も16%の生産能力を持ち、台湾と欧州・中東がそれぞれ15%と続く。

製造装置への設備投資は2023年も30億ドル以上とみられており、ファウンドリ部門が投資の54%を占め、ディスクリートとパワー半導体が合計20%で、アナログICが19%となっている。

「200mm Fab Outlook Report」は、世界330カ所の工場や生産ラインをカバーし、2021年9月の最新情報更新後でも47カ所のファブで64もの変更があったという。

(2022/04/13)

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