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TIが300mm工場をリチャードソン市に続きシャーマン市にも設立へ

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米Texas Instruments社は、リチャードソン第2工場と、Micronから買ったユタ州リーハイ工場に続き、300mmの新工場を2022年にシャーマン市に建設し始めることを発表した(参考資料1)。アナログと組み込みプロセッサの製品を生産する。新工場の場所は、テキサス州北東部でオクラホマ州との州境近くにあり、ダラスから80kmほどの地区。

図1 テキサス州シャーマンに建設される300mm工場の予定図 出典:Texas Instruments

図1 テキサス州シャーマンに建設される300mm工場の予定図 出典:Texas Instruments


アナログ半導体は、デジタルトランスフォーメーション(DX)に欠かせないセンサとのインタフェースやIC回路の電源となるPMIC、A-D/D-Aコンバータなどのデータコンバータなどがある。A-D変換してプロセッサで処理するための組み込みプロセッサも生産する。マイコンや組み込みプロセッサなど制御命令を主とするチップは、アナログとの相性が良く、両方持っているとユーザーにとっては使いやすい。

シャーマン市には合計4つの半導体工場を建設する予定で、まず第1と第2の工場を建設する。2025年には第1工場で生産を始める予定である。合計4つの工場の広さは470万平方フィートで、その総投資額は約300億ドル(3.3兆円強)になる。全体で3000名を雇用するとしている。

TIはこれまでもシャーマン市で1965年以来、生産工場を稼働させてきた。しかし、あまりにも古くなったため、新工場に替えていく(参考資料2)。シャーマン市の南地区に5500エーカー(1エーカーは4047平方メートル)の土地を所有している。

TIはこれまでダラスにDMOS6工場、近郊のリチャードソンにRFAB1と呼ぶ300mm工場を持っていた。最近は急速に工場を拡張しており、リチャードソンにもう一つの300mmのRFAB2工場を建設中で、2022年下半期に生産を開始する予定だ。さらに、ユタ州のリーハイにある工場LFABは、Micron Technologyから最近9億ドルで購入したもので、この工場で実際にアナログICなどを生産するのは2023年早々になる予定である。

今回の半導体不足でTIは2021年の売上額は25%増を予定しているが、これからの300mm工場の確保により、さらに生産量を増やしていく。

参考資料
1. "Texas Instruments to begin construction next year on new 300-mm semiconductor wafer fabrication plants", TIニュースリリース (2021/11/17)
2. "TI selects Sherman for $29 billion chip factory", Sherman News (2021/11/17)

(2021/11/18)

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