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Samsung、クルマ用256GBのフラッシュストレージを量産開始

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Samsung Electronicsがクルマ用256 GB汎用組み込みフラッシュストレージ(eUFS)の量産を開始した。同社は2017年9月に128GBのクルマ用のeUFSを初めて量産化したが、今回はストレージ容量を倍増させた上に、JEDEC UFS 3.0標準規格に準拠したもの。

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図1 Samsungの256 GB組み込みフラッシュストレージ 出典:Samsung Electronics


NANDフラッシュはこれまで、携帯電話、デジタルカメラ、スマートフォン、パソコンへと用途を広げてきたが、Samsungはクルマ応用にも拡大している。実は、今年の1月16日に開催された国際カーエレクトロニクス技術展でもWestern Digital(旧SanDisk)がこれからはクルマ用にNANDフラッシュを使おうとアピールしていた。クルマ用では、ADASをはじめ、インフォテインメントや液晶ダッシュボードなどへの用途を狙う。Samsungはすでに256 GBのeUFSをクルマメーカー向けに出荷しているという。

自動車応用では、特に温度範囲を広げた。新製品は、動作中、およびパワーセーブモード共、-40°C〜+105°Cに拡大した。従来の組み込みマルチメディアカード(eMMC)では、動作モードでは-25°C〜+85°C、パワーセーブモードでは-40°C〜+85°Cが保証温度範囲だったという。

今回、動作温度範囲を拡張できたことで、厳しい環境に適したメモリをデザインインできることを自動車メーカーに提案していく、とSamsungのNANDマーケティングVPのKyoung Hwan Han氏は語る。まず高級車市場を手始めに全自動車市場に向けてビジネスを拡大していくとしている。

この新製品は、センサも備えており、デバイス温度が105°Cを超えると、ホストのアプリケーションプロセッサに通知し、クロック速度を下げ温度を下げる機能がある。加えて、256 GBのeUFSは、シーケンシャル読み出しが可能で、その速度は850 MB/秒で、ランダム読み出し動作では45,000 IOPS。データリフレッシュ機能もUFSスペックのバージョン3.0にある。

(2018/02/15)

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