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東芝メモリの売却交渉先を3社に決定

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東芝は昨日、取締役会を開き、産業革新機構とベインキャピタル、日本政策投資銀行からなるコンソーシアムを東芝メモリの売却に係わる優先交渉先とすることを決めた。これは東芝が正式にニュースリリースとして発表したもの。

東芝メモリ株式会社は、東芝が100%株主となるプライベート会社。その株式の大半をマジョリティ譲渡も含め、外部資本に売却する。外部資本としてこれまで、鴻海精密工業やファンドのKKRなども入札に応じていたが、結局上記の3社に決めた。それについて東芝は「各買い手候補者からのご提案について、TMC(東芝メモリ)の企業価値、国外への技術流出懸念、国内の雇用の確保、手続の確実性等の観点から総合的に評価し、上記コンソーシアムのご提案が最も優位性が高いと評価いたしました」とニュースリリースで述べている。

東芝は原子力事業における大きな赤字を出し、債務超過に陥っている。東芝メモリを売却することで、東芝本体の債務を減らし倒産を避けようという目論見である。東芝グループの中でもNANDフラッシュを生産する東芝メモリは「超優良企業」である。利益率は2ケタを上げ、稼ぐ部門だからこそ、高く売却しようとしてきた。

しかし、実際には共同で運営するもう一方のWestern Digitalとの話し合いは決裂した。WDは東芝メモリの分社化に反対し、売却の差し止め救済を国際仲裁裁判所に求めている。東芝メモリの売却について、WDが東芝メモリと話し合いを持てないことにいら立ちを見せている。WD側から見ると、東芝本社は交渉の相手ではなく、実際に運営している東芝メモリと話し合いたいのである。

東芝の本社が東芝メモリの売却先を決めた、これからに関しては、WDの出方次第ではどのようになるのか、まだ不透明だ。というのは、グローバルには半導体企業が自分で自分の道を決めるのが常識だが、日本だけが親会社が決めるという特殊な関係を保っているからだ。また、入札で子会社を売却するというやり方もグローバルな半導体産業では見られない。極めて東芝独特のやり方で決めたが、果たして国際的に通用するかどうか、予断を許さない。

(2017/06/22)

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