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Bluetooth規格はIoT時代に成長を加速しそう

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IoT(Internet of Things)という今後の成長分野を得て、Bluetoothの浸透が進みそうだ。「2011年、AppleのiPhone 4SにBluetooth Low Energyが搭載されて以来、Bluetooth規格を搭載したデバイスが急増している。今後も成長はさらに続く(図1)」、とBluetoothのSIG(Special Interest Group)のGlobal Industry & Brand Marketing担当ディレクタであるErrett Kroeter氏(図2)は期待する。

図1 Bluetoothデバイスの出荷数量は伸び続ける 出典:Bluetooth SIGのデータを元にセミコンポータルが加工

図1 Bluetoothデバイスの出荷数量は伸び続ける
出典:Bluetooth SIGのデータを元にセミコンポータルが加工


Bluetoothを搭載したデバイスの出荷数は2006年までに累計で10億個程度だった。それが2013年だけで25億個になり、2014年だけで31億個になると見込まれている。さらに成長は続くという。なぜか。

2000年代前半までの主な用途は、耳にかけるヘッドセットだった。特にクルマでの携帯電話の使用を厳しく罰している欧州では、クルマを運転しながら携帯電話をかけることは酒酔い運転に等しいとみなされる。このため1990年代後半から欧州のドライバーは耳かけ式のヘッドセットをしながら運転することが常識だった。ヘッドセットなら両手を使って運転できるからだ。米国でも同様の罰則が適用された。日本では今でも運転しながら片手で携帯電話をかけているクルマをよく見かける。日本は罰則が甘いせいか、Bluetoothのヘッドセットはほとんど売れていなかった。


図2  Bluetooth SIGのGlobal Industry & Brand Marketing担当ディレクタErrett Kroeter氏

図2  Bluetooth SIGのGlobal Industry & Brand Marketing担当ディレクタErrett Kroeter氏


日本では、ヘッドセットや、オーディオ機器やスマホとスピーカをBluetoothでつなぐという用途があったが、海外ほどは伸びていなかった。

ところが、iPhone 4Sに標準搭載され、APIをiOSに含むようになった。さらにヘルスケアチップ、IoTといった新しい用途が拓けてくると、低消費電力で機器間を無線でつなぐための規格として俄然、注目されるようになってきた。Intelが主導するヘルスケア関連のコンソシアムであるContinuaの通信標準規格にBluetooth LE(Low Energy)が使われるようになった。さらにBluetooth SIGでは、昨年Bluetooth Smart規格を定めた(参考資料1)。

そして今年は、次期アンドロイドOSの「L(エル)」では、Bluetooth SmartとBluetoothクラシックの両方を最初からサポートするBluetooth Smart Readyが組み込まれることが決まった。これまでのアンドロイド4.3(Jelly Beans)のスマホでも、Bluetoothがサポートされていたが、OSレベルでのネイティブサポートはLが初めてという。

BluetoothでIoTデバイスとスマホやタブレットが接続するようになると、今度はBluetoothの基本的な仕様の一つである、「最大8台までの機器につなぐ」という機能を見直さざるを得なくなる。家庭内の照明機器やエアコン、テレビ、などさまざまな電気器具、機器の数が足りなくなるからだ。東京で開催された8月22日の記者会見に同席した英CSR社は、最大64,000台(16ビット)の機器まで接続できるようなアドホック的なメッシュ接続CSRmeshについて発表した。LED照明ランプ50台を自由に点滅させることをビデオでデモした。この規格は、2台分離れたデバイスまで電波を飛ばし、すぐ隣のデバイスが故障しても届けられるようにしてある。さらに時間をずらせて次の位置にあるデバイスから2台までのデバイスに電波を送る、というアドホック的な動作をしながら、次々とBluetooth LE (Low Energy) 信号を送ることができるもの(図3)。


図3 次々と接続して最大64,000台のデバイスをBlutooth LEでつなげられるCSRmesh規格

図3 次々と接続して最大64,000台のデバイスをBlutooth LEでつなげられるCSRmesh規格


CSRは、このCSRmesh規格をBluetooth SIGに標準化するように提案しているという。SIG側はそのリクエストは受け取っており、これから審議に入るとKroeter氏は語った。

参考資料
1. Bluetooth Smart規格がスマホのアクセサリ市場を牽引する (2013/06/04)

(2014/08/22)

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