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技術とシステム、ソフトとハードが融合する時代へ

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Luc Van den Hove氏、IMEC CEO

11月中旬、ベルギーのIMECが恒例の「IMEC Technology Forum 2017」を都内で開催した。今回の通称ITFはシリコンCMOS技術に加え、IoTにはAIが欠かせない、AIのアルゴリズム開発、AR/VR、セキュリティなどのトレンドについての講演が多かった。基調講演で壇上に立ったCEOのLuc Van den Hove氏との会場でのインタビューは困難だったが、夕方ベルギー大使館でのパーティで立食インタビューを得た。

Luc Van den Hove氏、IMEC CEO


セミコンポータル:今回、IMECとして日本で講演した目的は何ですか?
Van den Hove氏:研究開発はどんどん複雑になり微細化が進んでくると、業界ではムーアの法則の行き詰まりに対して心配の声が上がり始めました。しかし、私たちはビジネスチャンスが短期的にも長期的にもたくさんあると信じています。集積度の向上は次の10年間も続きます。

しかし、R&Dのバリアはどんどん高くなります。半導体業界は、研究開発を強めこのバリアを下げることによって、ムーアの法則の継続を可能にします。このため、技術のノウハウとシステムのノウハウを結合させる必要があります。だから、本日の講演であったように私たちはシステムの研究を始めています。今日の講演でお話したように新しい領域、例えばライフサイエンスや、自動車、スマート工業など私たちの周りにあるものを全てスマートにするために、それぞれの市場を理解し、その市場ニーズを知らなければなりません。これによって私たちはそのシーズの技術を開発し供給するのです。

セミコンポータル:どうやってIMECとしてシステムノウハウを得るのでしょうか?
Van den Hove氏:IMECはさまざまな大学と共同研究、共同開発しています。ベルギーだけではなく世界中の大学と共同でアプリケーションを研究しています。私たちはアプリケーションを専門としておりませんので、大学とパートナーシップを組むことが重要だと思っています。もちろん、これまで産業界でも数100以上のソフト企業とパートナーを組んでおり、将来の市場ニーズに関するノウハウを得ております。

セミコンポータル:今年、日本の企業とはどのような取り組みをしたいと考えているのでしょうか?
Van den Hove氏:IMECにとって日本企業はとても重要です。これまでもたくさんの日本企業と一緒にパートナーを組んできました。日本企業ではたくさんの材料の専門メーカーがあり、日本のJSRや富士フィルムなど材料メーカーからイノベーションが生まれています。

同様に東京エレクトロンやSCREENなど半導体装置メーカーにも優れたところがあります。半導体メーカーでも東芝やソニーなどまだ強い企業があります。さらに半導体応用企業も強く、ヘルスケアや自動車でも日本は優れた製品があります。しかし、クルマ産業では、トヨタと共同研究していますが、クルマメーカーとの共同研究は少なく、ぜひとも他の自動車メーカーとも一緒にコラボレーションしたいと願っています。

セミコンポータル:このコンファレンスでは、機械学習やディープラーニングのようなAIの話題もありました。AIで日本企業と組む予定はありますか?
Van den Hove氏:IMECはいつでもオープンなので、日本の企業ともぜひ一緒にマシンラーニングを研究したい。IMECのコアコンピータンスは新しい技術、新しいシリコン技術なので、それをAIに応用し、日本と強いパートナーシップを結びたいと思っています。日本にはAI分野でさまざまなノウハウを持っている企業があります。日本がイノベーションの心とチップのイノベーションを持っていることをIMECは知っていますので、これらとIMECのユニークな半導体技術とイノベーションの心やAI向けのアルゴリズム開発を一緒に結び付けて日本と一緒に開発していきたいと思います。このAI向けの共同研究は新らたに始まったプログラムで、AIはみんなが興味を持っている重要な技術ドメインです。多くの技術がAIへ切り替え、その技術のカギは日本にあります。ロボットや自動車、画像処理・分析などです。

セミコンポータル:日本は重要な市場だという訳ですね。
Van den Hove氏:もちろん日本は重要な国です。韓国も台湾も重要な国ですが、パートナーを組む企業は2〜3社しかありません。しかし日本とはたくさんの企業と組んでいます。日本は化学会社から装置、応用に強い企業までたくさんそろっています。

セミコンポータル:IMECはiMindを買収したと聞いていますが。
Van den Hove氏:はい、iMindはIMECと似たような研究開発のベルギーの別の会社でした。IMECは半導体やハードウエアに強いですが、iMindはソフトウエアとIoTのアプリケーションに強いR&D企業です。IoTはハードとソフトの両方のイノベーションが必要です。だから一緒になりました。IMECは2500名、iMindは1000名の会社でしたので、今は3500名の組織になりました。これによってIMECはもっとソフトウエアや、AI、セキュリティなどにフォーカスすることができるようになりました。

セミコンポータル:今回はAIやセキュリティ、IoTなどたくさんのトピックスがありましたが、5Gも重要な技術ですが。
Van den Hove氏:はい、本日の最後の講演で5Gについて少し触れましたが、私たちもRFやアナログ技術、ワイヤレス技術は5Gにとって重要な技術だと考えています。

(2017/11/28)

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