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最先端ロジック対応の動き、インテル欧州fabs、Samsung米国fab

新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜10日午前時点、世界全体で2億2303万人に達し、7日前から約414万人増と36万人増えている。我が国では19都道府県で9月30日まで緊急事態宣言が延長されている。今度こその区切りに向けて、一層の警戒である。最先端ロジックそしてファウンドリー対応に向けて、台湾のTSMCに対抗、インテルが欧州で2つのfabsの構想打ち上げ、そしてSamsungの米国fabの立地選定、と米欧での顧客に密着した取り組みの動き&進展が見られている。アジア対米欧の最先端半導体製造の構図が一段と浮き出る一方、世界各国・地域の製造supply chainの構築&強化を図る動きが引き続き、新たにメキシコが米国との協議を行っている。

≪アジア対米欧の構図≫

インテルのCEO、Pat Gelsinger氏が、120年以上の歴史を持つIAA Mobility(旧:フランクフルト・モーターショー)(2021年9月7-12日:ミュンヘン)にて基調講演を行い、アイルランド拠点での自動車用半導体対応、そして950億ドル(約10兆4900億円)の費用を投じて10年にわたりヨーロッパに2カ所の半導体工場を建設する予定を打ち上げており、以下の通りあらわされている。

◇Intel to invest up to 80 bln euros in boosting EU chip capacity-CEO-Intel holds Ireland wafer fab capacity for auto chips (9月7日付け Reuters)
→Intelが、自動車に入る半導体についてIrelandのウェーハfab拠点にて生産capacityを取っておく、としている旨。該"Intel Foundry Services Accelerator"は、当初車載半導体に向けて16-nanometerプロセスを提示、さらに先端のプロセス技術がついて来る旨。

◇Intel CEO touts car chips in Munich and new Mobileye AV with seats for six (9月7日付け FierceElectronics)
→IntelのCEO、Pat Gelsinger氏が、火曜7日MunichでのIAA Mobility基調講演で強調、Intelは約$95 billionをかけて10年にわたって欧州で2つの新しい半導体fabsを計画の旨。
同氏は、新車で用いられる半導体が向こう数年で5倍に伸び、このような生産capacityが重要になるとしている旨。新しい高級車のbill of materials(BoM)の半導体比率が、2019年の4%から2030年までに20%に達する旨。

高級車でのbill of materials(BoM)の半導体比率のあらわし方に注目している。

◇Semiconductors to account for 20% of vehicle cost by 2030-Intel: Chips to represent +20% of vehicle materials costs by 2030 (9月8日付け Electronics360)

◇Intel to Invest Up to $95 Billion in European Chip-Making Amid U.S. Expansion -Semiconductor maker pledges to dedicate production capacity in Ireland to car chips to help mitigate shortages (9月7日付け The Wall Street Journal)
→Intel社が、最大$95 billionで欧州に新しい半導体製造拠点を建設する計画、グローバルな半導体供給危機のいま製造capacityを追加するcross-border競争に対応の旨。

◇Intelが2兆円以上を投じてヨーロッパに半導体工場を建設する予定であることが判明 (9月8日付け gigazine.net)
→世界的な半導体不足が続く中、ドイツ・ミュンヘンで開催された国際自動車ショーに出席したIntelのパット・ゲルシンガーCEOが、950億ドル(約10兆4900億円)の費用を投じてヨーロッパに2カ所の半導体工場を建設予定であることを明かした旨。同時に、同氏は供給不足が叫ばれている自動車向けチップの生産能力拡大についても語っている旨。

かたやSamsungの方は、米国の新しい半導体工場が、Texas州Taylor市に決定で発表とみられるとあるが、確認に至っていない現時点である。関連内容が以下の通りである。

◇米テキサス州タイラー市、韓国サムスン誘致で大幅税優遇案公表 (9月6日付け ロイター)
→韓国のサムスン電子が$17 billion規模の新たな半導体工場の建設候補地として検討している米テキサス州タイラー市は、同市が選ばれた場合に固定資産税を大幅に優遇する計画を明らかにした旨。
タイラーはテキサス州の州都オースティンと誘致合戦を繰り広げている旨。同工場は約1800人の新規雇用を創出すると期待されている旨。サムスンは同2市のほか、アリゾナ、ニューヨーク両州にも候補地があるとしている旨。

◇サムスン、米国新半導体工場テイラーに決定…早ければ週内にも発表(1) (9月6日付け 韓国・中央日報)
→サムスン電子が米国の新規ファウンドリー工場予定地をテキサス州ウィリアムソン郡のテイラー市に決めたことがわかった旨。投資規模は最小$17 billionに上るものとみられる旨。
サムスンと財界関係者が5日に明らかにしたところによると、サムスン電子は早ければ今週中に米国半導体工場投資計画を確定し発表するものとみられる旨。サムスン関係者は「これまでスタープロジェクト候補地として4〜5カ所を慎重に検討し、立地条件とインセンティブなどを考慮してテイラー市に最終決定されたものと承知している」と話した旨。

◇サムスン、米国新半導体工場テイラーに決定…早ければ週内にも発表(2) (9月6日付け 韓国・中央日報)
→サムスン電子がテイラー市への半導体工場投資計画を確定し発表すれば、工事は早ければ来年初めに始まり2024年下半期に終わる見通し。テイラー市は2019年基準で人口13万8000人の中小都市。農業と牧畜、観光業などが主要産業。オースティン工場からテイラー市ISD(独立教育地区)までは40kmほど、自動車で30分の距離。

◇Samsung still mulling over foundry plant in US -Taylor, Texas rises as another possible candidate, but Samsung remains undecided-Sources: Samsung close to decision on US foundry fab site (9月7日付け The Korea Herald (Seoul))
→月曜6日の最新報道および業界筋によると、Samsungが、米国における$17 billion半導体工場の場所についてまもなく決定を行う旨。Texasの州都、Austinとともに、Williamson County, TexasのTaylorが、最近候補として浮上している旨。

システムLSIでもTSMCを抜いて、2030年には世界No.1を目指すSamsungであるが、関連する記事を取り出している。

◇サムスン電子が世界初の「2億画素イメージセンサ」開発、ソニーを猛追 (9月7日付け コリア・エレクトロニクス)
→サムスン電子が世界最高の微細工程技術を前面に出し、イメージセンサ部門で「超格差戦略」を加速させている。2019年、世界で初めて1億画素モバイルイメージセンサを披露したのに続き、2年ぶりに2億画素台の新製品を披露し、再び世界初の記録を樹立したのだ。1億画素以上のモバイルイメージセンサ製品を披露している会社は、現在サムスン電子のみだ。韓国毎日経済が報じた。
サムスン電子は半導体業界で初めて、0.64μmサイズのピクセル2億個を、1.22分の1インチの面積に集積させたモバイルイメージセンサ「ISOCELL HP1」を2日に公開した。従来の製品に比べてピクセルは85%以上搭載しながらも、サイズの増加は最小化したというのが会社の説明だ。
・・・・・

◇サムスン電子、システム半導体でも世界1位を目指すプロジェクト推進 (9月7日付け コリア・エレクトロニクス)
→サムスン電子がもう一つの「世界初」というタイトルを獲得した。半導体の受託生産(ファウンドリ)分野の年間売上高は史上初の20兆ウォン(約1兆9000億円)突破が予想される。2030年に掲げたシステム半導体1位の目標に近づいている。韓国Digitaldaily社が報じた。・・・・・

ロジックそしてファウンドリー対応に向けたその他の関連する動きが、以下の通りである。

台湾内でのUMCの戦略的連携である。

◇UMC to set up strategic partnership with Chipbond via share swap (9月4日付け Focus Taiwan)
→United Microelectronics Corp.(UMC)が、integrated circuit(IC)実装&テストサービス・プロバイダー、Chipbond Technology Corp.との株式交換による戦略的パートナーシップ構築に合意の旨。

◇UMC Takes 9 Percent Stake in Chipbond (9月7日付け EE Times)
→台湾のUnited Microelectronics Corp.(UMC)とChipbond Technology社が株式交換を行い、UMCに該LCD driver実装specialistにおける9 percent stakeを残す旨。OLEDおよびflexibleディスプレイの需要増大およびwearablesおよびAR/VR機器の急速な採用で、ディスプレイdriver事業が高まっている旨。

メキシコが、半導体supply chainsのメキシコへの移転を求めて米国と協議働きかけの動きである。

◇Mexico to push for relocation of semiconductor supply chains to Mexico-Minister lobbies the US for IC supply chains in Mexico (9月7日付け Reuters)
→メキシコの経済相、Tatiana Clouthier氏が、水曜8日から金曜10日、いわゆる米国とのハイレベル経済協議でワシントンに滞在、半導体supply chainsのメキシコへの移転を求める旨。

◇Mexico, U.S. Discuss Semiconductor Production in Economic Talks - Mexico Econ Minister-Mexican and US officials discuss chipmaking in Mexico (9月9日付け U.S. News & World Report/Reuters)
→メキシコの経済相、Tatiana Clouthier氏が、メキシコでの半導体生産の促進について議論があるとしている旨。Washington, D.C.でのhigh-level conferenceにて、メキシコの外相、Marcelo Ebrard氏が、近い将来Joe Biden米国大統領とメキシコのAndres Manuel Lopez Obrador大統領が会うとしており、日付けは与えられていない旨。

アジアへのファウンドリーの依存を減らして、欧州でのファウンドリー連携を望む、とQualcommのCEOの弁である。

◇Qualcomm CEO open to working with foundry partners in Europe-Qualcomm CEO wants more foundries in Europe (9月8日付け Reuters)
→Qualcommのpresident and CEO、Cristiano Amon氏が、車載半導体の生産に向けてアジアのファウンドリーへの依存を減らしたいとしており、代替の1つはEuropean Union(EU)におけるより多くのシリコンファウンドリーの育成促進である旨。「フランス政府、欧州政府により非常に建設的な対話が行われており、欧州にファウンドリーを引きつける盛り上がりがあると思う。」と、ドイツでのIAA car showにてAmon氏。

ベトナムでのコロナ禍のインパクトが、インテルそしてSamsungに打撃を与えている。

◇「工場隔離」ベトナムに影、敷地内で衣食住、感染拡大で稼働率低下、インテル、投資見直しも、サムスンは年末商戦に暗雲 (9月8日付け 日経)
→ベトナムにおける新型コロナウイルスの感染拡大が米半導体大手インテルや韓国サムスン電子など外資系企業の経営を揺るがしている旨。政府は最大都市、ホーチミン市など主に南部で、従業員が敷地内や特定の宿舎に寝泊まりして働く「工場隔離」を厳格に運用する旨。労働集約型の産業ほど影響が大きく、米中対立を背景に工場進出が続いた流れが岐路を迎えている旨。

欧州が半導体supply chainsの課題に如何に立ち向かうか、問題意識があらわされている。

◇How Europe Should Navigate Its Semiconductor Supply Chain Challenges (9月9日付け 3D InCites)
→ここ18か月にわたって、欧州の半導体業界は、digital transformation(DX)が引っ張る爆発的な半導体のグローバルな需要と合わせて、COVID 19および貿易戦争によるsupply chainの混乱の跳ね返りを感じている旨。地域主権および地域supply chainを強化する必要性についての問題もある旨。

以上、今後ともアップデートを要する動き&内容である。


コロナ対応のなかなか収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□9月7日(火)

新型コロナ、デルタ株の現下のインパクトである。

◇The U.S. Expected an Economic Takeoff. It Got a September Slowdown.-Delta variant weighs on expected economic growth -Delta variant undoes expectations; hiring and consumer spending slow in the face of fresh uncertainty (The Wall Street Journal)
→経済活動がLabor Dayの後上昇すると予想されていたが、Delta coronavirus variantの拡がりでそがれている旨。しかしながら、エコノミストは重大な低迷は予想せず、消費者需要の損失がインフレーションを鎮める効果があるとする向きがある旨。

□9月8日(水)

巨大IT、そして芸能界など、中国政府の格差是正に向けた統制の動きが続いている。

◇中国、強まる国家統制、よぎる「文革」の記憶 (日経 電子版 05:30)
→中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が社会や思想への統制を強めている旨。企業経営者への批判に加え、芸能や教育など若者の思想形成に影響力を持つ業界への介入が相次ぎ、中国はにわかに「文化大革命」の様相も帯びる旨。こうした動きは経済成長やイノベーションを阻害しかねない旨。米国に迫る経済大国となった中国が内向きに転じれば世界経済も無傷ではいられない旨。

景気回復の鈍化を警戒、先週末から5日連続(今週月曜は米国休日)で低下した米国の株式市場である。

◇NYダウ続落269ドル安、米景気の回復鈍化を警戒 (日経 電子版 05:45)
→7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、3連休前の前週末に比べて269ドル09セント(0.8%)安い3万5100ドル00セントで終えた旨。新型コロナウイルスの感染拡大で米景気の回復が遅れるとの警戒感から、景気敏感株を中心に売りが優勢となった旨。
ゴールドマン・サックスが6日、2021年10〜12月期の米実質国内総生産(GDP)伸び率の見通しを引き下げ、投資家心理の重荷となった旨。

□9月9日(木)

◇NYダウ3日続落、68ドル安、景気回復の鈍化を警戒 (日経 電子版 05:34)
→8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比68ドル93セント(0.2%)安の3万5031ドル07セントで終えた旨。前日までの2営業日で300ドル余り下げたため朝方は買いが先行した旨。ただ、買い一巡後は新型コロナウイルスの感染拡大による景気回復の鈍化を警戒した売りが次第に優勢となった旨。

我が国の緊急事態宣言の延長決定である。今月末には何としても解除にもっていく、溜まり溜まった状況である。

◇19都道府県の緊急事態延長決定、東京・大阪など30日まで−宮城・岡山は「まん延防止措置」移行 (日経 電子版 17:25)
→政府は9日、新型コロナウイルス対策で東京や大阪など19都道府県の緊急事態宣言を30日まで延長すると決めた旨。病床使用率を重視した新たな解除基準を取り入れ、宮城、岡山両県は期限の12日で「まん延防止等重点措置」に移行する旨。ワクチン接種の進展を踏まえ、医療体制の負荷に基づく方針に転換した旨。

□9月10日(金)

行動制限の緩和に向けて接種証明を活用して先行する欧米があらわされている。

◇制限緩和、重症化抑制が要、欧米は接種証明活用し先行 (日経 電子版 05:37)
→政府は9日、新型コロナウイルス対策の行動制限を段階的に緩める方針を示した旨。ロックダウン(都市封鎖)などの厳格な制限を解いた欧米は先行して経済の回復が進む旨。感染者数は増えても、ワクチンが普及した効果で入院者数の急増は抑えられている旨。感染力の強い変異ウイルスの拡大はなお懸念材料。日本が経済の正常化を加速するには、重症者の増加を抑え、逼迫や機能不全が指摘される医療体制の見直しを急ぐ必要がある旨。

◇NYダウ4日続落151ドル安、米景気の回復鈍化を懸念 (日経 電子版 05:49)
→9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比151ドル69セント(0.4%)安の3万4879ドル38セントで終えた旨。3万5000ドルを割り込んだのは8月19日以来。新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)の感染拡大による米景気の回復鈍化懸念が売りを誘った旨。バイデン米政権が薬価引き下げの包括案を発表し、製薬株が売られたのも相場の重荷となった旨。

□9月11日(土)

◇NYダウ5日続落、271ドル安、Apple大幅下落 (日経 電子版 05:54)
→10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落し、前日比271ドル66セント(0.8%)安の3万4607ドル72セントと7月20日以来の安値で終えた旨。新型コロナウイルスの感染拡大で米景気の回復が遅れるとの懸念が根強く、売りが優勢となった旨。スマートフォンのアップルが大きく下げたのも重荷となり、ダウ平均は取引終了にかけて下げ幅を広げた旨。

貿易センタービルなど同時多発テロから20年、つい先日米軍が撤退したアフガニスタンの現状が日々伝えられる今。引き続くテロとの戦いである。

◇9.11から20年、テロとの戦い、続く試練 (日経 電子版 06:36)
→2001年9月11日。世界を震撼させた米同時テロが発生した。圧倒的な軍事力を背景に米国はアフガニスタンで戦争を始めたが、同国史上最も長く兵士と税金を投じる結果となった。最終局面では自国民などの退避で大混乱も招いた。過激派組織などは各地で活動を続けており、民主主義陣営によるテロとの戦いは試練が続く。・・・・・


≪市場実態PickUp≫

【7-9月四半期サプライヤランキング】

IC Insightsより、7-9月四半期半導体サプライヤランキングデータ予想があらわされている。トップ10の順位に変動はなく、トップ15の中で販売高前四半期比減はインテルのみとなっている。首位のSamsungと2位のインテルの販売高の差がさらに開いている。

◇3Q21 Earnings Outlooks Bode Well for Most Leading Semi Suppliers-Memory suppliers, Sony, and TSMC benefitting from strong demand and supply shortages. (9月10日付け IC Insights)
→IC Insightsによる2021年第三四半期半導体サプライヤトップ25のまとめ。7-9月の前四半期比販売高の伸びが、第16位のSonyの34%増から第2位Intelの3%減までの広がり。

◇3Q21 Earnings Outlooks Bode Well for Most Leading Semi Suppliers (9月10日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

このランキングで第3位のTSMCは、7-9月四半期販売高が前四半期比11%増であるが、8月の売上げが次のように示されている。

◇TSMC posts increased August revenue-TSMC's August revenue hits $4.97B, increasing 11.8% on year (9月10日付け DIGITIMES)
→TSMCの2021年8月連結売上げがNT$137.43 billion($4.97 billion)、前月比10.3%増、前年同月比11.8%増。TSMCは第三四半期売上げguidanceに合う軌道、と市場watchers。次期iPhones向け出荷の立ち上がりが、8月の売上げ増加につながっている旨。

【巨大IT関連】

巨大IT各社の自前半導体設計に向かう動きが、引き続きあらわされている。

◇Tech giants are rushing to develop their own chips - here's why -Why tech titans are designing custom chips (9月6日付け CNBC)
→Amazon, Apple, Baidu, Facebook, GoogleおよびTeslaが、ある機器に向けて自前のcustom半導体の発案に向かっており、該IC設計の製造についてTSMCなどファウンドリーに当たっている旨。「ますますこれらの会社は、競合と同じ一般的半導体の使用ではなく彼らの応用特有の要求に適合するcustom-made半導体を欲している。」と、Accentureのglobal semiconductor lead、Syed Alam氏。

巨大ITの1社、Facebookのsmart glassesの発売、そしてmachine learning(ML)半導体への取り組みである。

◇Smart glasses made Google look dumb. Now Facebook is giving them a try. (9月9日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)

◇Facebook、スマートグラス発売、「レイバン」と共同で (9月10日付け 日経 電子版 05:24)
→米フェイスブックと眼鏡大手の仏エシロール・ルクソティカ(ESSILOR LUXOTTICA)は9日、写真の撮影や音楽の再生などが可能な「スマートグラス」を米国などで発売、フェイスブックは次世代技術として仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の開発に注力しており、対応する製品群を広げる旨。エシロールが展開する「レイバン(Ray-Ban)」ブランドの製品として「レイバン・ストーリーズ(Ray-Ban Stories)」を発売した旨。

◇Facebook Develops New Machine Learning Chip-Report: Facebook chip targets machine learning (9月9日付け The Information)
→The Information発。Facebookが、ユーザにコンテンツを推奨できるmachine learning(ML) microchipを準備中の旨。また、同社は、同社のいろいろな応用についてのlive-streamingおよびビデオ録画に向けたvideo transcoding ICも準備中の旨。

◇Facebook developing machine learning chip - The Information (9月9日付け WTVB-AM (Coldwater, Mich.)/Reuters)

【Applied Materials関連】

世界最大の半導体製造装置メーカー、Applied Materials(AMAT)の以下の分野における新技術・新製品の取り組みがあらわされている。
 Heterogeneous Integration
 die-to-waferおよびwafer-to-wafer bonding
 silicon carbide(SiC)半導体生産

◇Applied Materials Introduces New Technologies and Capabilities for Accelerating the Semiconductor Industry's Heterogeneous Integration Roadmap (9月8日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Applied Materials社が、heterogeneous半導体設計&統合に向けた顧客の技術ロードマップ加速を助けるよう設計された新しい技術および対応能力を投入の旨。

◇Applied Materials improves die-to-wafer and wafer-to-wafer bonding-Applied Materials adds bonding tech for ICs-Applied Materials has announced developments and a partnership for improving heterogeneous chip design and integration. (9月8日付け Electronics Weekly (UK))
→Applied Materialsが、die-to-waferおよびwafer-to-wafer bondingを改善するtoolsを提示、半導体製造装置のリーダーである同社はまた、Teslaなどelectric vehicle(EV)会社が使っているsilicon carbide(SiC) microchipsの生産を狙った2つのtoolsも披露の旨。

◇Applied Materials aims to improve chip production for electric vehicles (9月8日付け Reuters)

【4-6月四半期半導体製造装置販売高】

SEMIとSEAJのデータをまとめた形での4-6月四半期半導体製造装置販売高であるが、前年同期比48%増と現下の活況ぶりが改めてあらわれている。

◇Second Quarter 2021 Global Semiconductor Equipment Billings Surge 48% Year-Over-Year to Record High of $24 Billion, SEMI Reports (9月7日付け SEMI)
→SEMIが本日発表したWorldwide Semiconductor Equipment Market Statistics(WWSEMS) Report。2021年第二四半期のグローバル半導体装置billingsが、前年同期比48%増の$24.9 billionと最高更新、前四半期比5%増。
SEMIおよびSemiconductor Equipment Association of Japan(SEAJ)のメンバーが提出したデータをまとめる該Worldwide SEMS Reportは、グローバル半導体装置装置業界の月次billings figuresの総括である旨。

◇半導体装置販売48%増、世界4〜6月、中国向け伸びる (9月9日付け 日経)
→半導体業界の国際団体、SEMIは8日、2021年4〜6月期の半導体製造装置の世界販売額が前年同期比48%増の$24.87 billion(約2兆7300億円)になったと発表、最大市場である中国を中心に販売が伸びた旨。世界的に半導体不足が深刻化するなか、増産に向けた設備投資が活発化している旨。

【electric vehicles(EVs)関連】

ルノーのEVが、Qualcommの半導体を用いるとのこと。

◇Qualcomm says it will supply chip for new Renault electric vehicle-Renault EV to use Qualcomm chip (9月6日付け Reuters)
→Renault Megane E-Tech Electricが、Google製ソフトウェア搭載のディジタルdashboardシステムにおいてQualcomm computing半導体を用いる旨。該自動車の販売は、来年からの見込みの旨。

Teslaが引っ張るsilicon carbide(SiC)半導体への移行があらわされている。

◇Led by Tesla, EVs drive chip industry's shift beyond silicon-Tesla, other EV makers turn to SiC chip tech-Model 3's use of new material spurs competition for energy-efficient alternative (9月6日付け Nikkei Asian Review (Japan))
→Teslaが引っ張るelectric vehicles(EVs)メーカーが、シリコン代替としてsilicon carbide(SiC)-ベース半導体を選択の旨。「Model 3の空気抵抗係数はsports carと同じ低さ」と、名古屋大教授、Masayoshi Yamamoto氏。

ホンダとGMがEV共通化を図る動きである。

◇ホンダ・GMがEV共通化、脱炭素、生き残りへ規模確保【イブニングスクープ】 (9月6日付け 日経 電子版 18:00)
→ホンダが北米で売る電気自動車(EV)で米ゼネラル・モーターズ(GM)と共通化に動く旨。両社は小型車から大型車まで原価ベースで過半の部品が同じEVを売り、世界市場での規模を確保する旨。自動車の脱炭素規制が強まりガソリン車は販売できなくなる時代が迫る旨。商品戦略や生産構造の転換に向け、車大手が世界規模での再編に動き出した旨。

トヨタが、EV主導に向けて電池への投資である。

◇トヨタ、電池に1.5兆円投資へ、電動車で主導権争い (9月7日付け 日経 電子版 16:05)
→トヨタ自動車は7日、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)に搭載する車載電池について2030年までに1兆5千億円を投資すると発表、具体的な新工場計画などは明らかにしていないが、中国や米国など主要地域での投資を想定する旨。国内ではパナソニックとの共同出資会社プライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)などと生産能力を拡大する旨。脱炭素化に合わせて急拡大する電動車の需要に対応する旨。

【台湾での人材採用】

IC実装&テストのASE、そして半導体設計のMediaTekがともに、2,000人強の新規人材採用である。積極的な生産拡大、そして開発への取り組みである。

◇ASE to fill over 2,000 new jobs at Kaohsiung base (9月6日付け Taipei Times)
→世界最大のIC実装&テストサービス・プロバイダー、ASE Technology Holding Co(日月光投控)が土曜4日、同社Kaohsiung(高雄)生産基地に向けた採用キャンペーン初日にて、今年末までに2,000人を上回るworkersの採用を計画、同社は引き続き生産を拡大する旨。

◇Smartphone chip designer MediaTek to hire over 2,000 new employees-MediaTek to add 2,000-plus new employees this year (9月7日付け Focus Taiwan)
→MediaTekが、台湾でのオフィス勤務に向けて2,000人を上回る新しい従業員を2021年の年末前に追加、該新規雇用は、アルゴリズム設計、IC設計およびソフトウェア開発に取り組む旨。


≪グローバル雑学王−688≫

各国の中国に対する視点、それもマイナーな顔ぶれからのそれに、ルポライターの著者の目を通して迫っていく書、

『中国vs.世界  呑まれる国、抗う国』
 (安田 峰俊 著:PHP新書 1260) …2021年5月27日 第一版第一刷

より、今回はエチオピアである。そもそも中国の建国からアジア・アフリカ諸国との友好関係が重視された因縁に遡るエチオピアと中国の深い関係。当初は、アメリカ、イギリス、そして我が国が主要な援助国であったのが、近年になって中国がのしてきて、今やエチオピアの最大の貿易相手国となっている経緯である。コロナ禍に世界が覆われてきてから、メディアに突出してあらわれてくる世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、元エチオピアの保健相、やたら中国に気を遣うスタンスが当初から批判されていて、トランプ大統領もWHO脱退を宣言したのもほんの1年余り前のこと。鉄道、道路など主要インフラの構築で、中国の借款を受け、工事は中国の事業者が請け負う構図である。引くに引けない非常に現実的な両国関係があらわされている。


第四章 vs.エチオピア
 「中国寄り」WHO事務局長と借金鉄道

◇WHO事務局長の奇妙な言動
・中国で発生した新型コロナウイルスの流行
 →一方で注目、世界保健機関(WHO)が、中国に忖度しているかのような動きを取り続けたこと
  →新型コロナウイルスの感染拡大が明らかになった後も国際的規模の公衆衛生緊急事態宣言の発表を1週間近くにわたり差し控えるなど
・2020年1月30日、WHO事務局長、元エチオピア保健相、テドロス・アダノム(H.E.Dr.Tedros Adhanom)が世界各国に中国への渡航制限を行わないよう求める声明
 →「中国政府の努力がなければ、国外感染はもっと増え、死者も出ていたかもしれない」
 →ついに2020年5月には、アメリカのトランプ政権がWHOからの脱退を宣言するまで
・1965年にアスマラ(現エリトリア領)で生まれたテドロス
 →アフリカ連合(AU)の強い後押しを受ける形で、2017年5月にアフリカ人で初のWHO事務局長に選出
・エチオピアは、親中国的な国家が多いアフリカ諸国の中でも特に中国の強い影響下にある国

◇アフリカ借金鉄道、発車
・鉄道マニアで中国旅行が趣味だというある大学生の話
 →2019年3月、「現地に新しくできた鉄道に乗るため」エチオピアと隣国のジブチを友人とともに訪れた
・お目当てのアディスアベバ・ジブチ鉄道は、2018年1月に全線が正式開通
 →エチオピアの首都、アディスアベバと、アデン湾に面した港湾を持つ小国、ジブチを結ぶ
  →ほぼ東京〜岡山間の新幹線の距離、最高速度は時速120km程度
・この鉄道は、実は中国がエチオピアに約40億ドルという巨額の借款を貸し付けて建設したもの
 →2012年4月から、中国の国有ゼネコン大手・中国鉄建中国土木工程集団が施工を担当、建設が始まった
・中国の影響は、首都、アディスアベバではより濃厚
 →2015年秋、市電、「アディスアベバ・ライトレール(LRT)」が開通
  →建設資金の85%は中国から貸与された借款
 →市内の環状道路も中国の借款により整備
・エチオピアはすでに「アフリカの中国(The China of Africa)」に
 …2018年5月29日付け『ブルームバーグ』

◇大日本帝国から中華帝国へ
・エチオピアは、もとは13世紀から続くソロモン朝が支配する帝国
 →1931年には大日本帝国憲法をモデルに憲法を定めたことも
 →1933年には王子のアラヤ・アベバが日本人女性をお妃に迎えようとしたほど(実現せず)
・ただし政情は不安定
 →1974年、皇帝が革命によって打倒
 →1991年、エチオピアに併合されていたエリトリアと協力したエチオピア人民革命民主戦線(EPRDF)がアディスアベバに侵攻、内戦に勝利して新体制を確立
  →EPRDFはエチオピア北部に多い少数民族、ティグレ族の影響が強い
・人口比でわずか6%程度にすぎないティグレ系勢力が政治面で支配的な地位を占めるように
 →WHO事務局長のテドロスもティグレ族の出身
・国内多数派のオロモ族らによるティグレ支配への反発は強く、2010年代後半には2度にわたり非常事態宣言が出されるなど混乱
 →一方、近年のエチオピア経済は毎年のGDP成長率が10%近いという目覚ましい経済発展
 →エチオピアの悲願である中所得国入りは、まだまだゴールが遠い
・エチオピアの政治・経済基盤は脆弱
 →長年にわたり先進国からの援助に頼ってきた
 →かつてはアメリカとイギリスが主要な援助国、日本も3番目のドナー
 →しかし、近年になり急速に存在感を増しているのが中国
・中国の対外援助は西側諸国とは異なり、「内政不干渉」
 →援助を受ける側からは好評
 →ただし、中国の援助はその大部分が有利子の借款
  →インフラ整備などの大型案件の施工を中国業者に行わせるパターン
・2000年から2017年までに中国がエチオピアに貸し付けた債務総額は137億ドル以上
 →アフリカの56ヵ国中では第2位
 →大産油国、アンゴラの428億ドルに次ぐ高額、3位はケニアの98億ドル
・援助攻勢と歩みを合わせるように、エチオピアと中国の経済関係も拡大中
 →いまやアメリカを抑えて最大の貿易相手国

◇1960年代の独立ラッシュと中国
・中国共産党は伝統的にアフリカへの関心が高い
 →中華人民共和国の建国から1970年代ごろまで、アジア・アフリカ諸国との友好関係が重視
・アフリカは1960年代に一気に脱植民地化が進み、多数の新興国が独立
 →中国はこれらの諸国をいち早く承認
 →後に中国の国連復帰の際にも非常に有利に作用(一国一票)
・中国はさらに、アフリカ諸国から一定数の留学生を受け入れ続けている
・中国のアフリカ接近は1990年代にいったん下火に
 →21世紀に入るころからはマーケットの開拓や国威発揚といった新しい目的によるアフリカ重視方針が再び強化されはじめた
・2000年からは中国とアフリカ諸国間の首脳会議「中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)」が開催
 →アフリカ地域内における中国の存在感は、2013年に成立した習近平政権の海外進出戦略「一帯一路」のもとで一層高まった
・エチオピアの対中接近が強まったのは、1990年代にEPRDFが内戦に勝利、現在まで続く新体制を成立させてから
 →1996年から両国間で経済・技術面を中心にさまざまな協力協定が結ばれていくことに
・2003年、中国はFOCACの第二回会議の開催地にアディスアベバを選び、両国の関係は大きく近づいていく
 →アフリカの地域統合を図るアフリカ連合(AU)の本部はアディスアベバに
 →中国・エチオピア両国の急接近と蜜月化
・中国は、AUの国際的影響力を重視
 →2006年に開かれたFOCAC第三回会議、中国政府が約2億ドルの建設費を全額負担、AUの新本部ビルの建設を行うことが決定
 →2012年に完成、アディスアベバ市内では最も高い建物に

◇テドロスの「忖度」の理由
・テドロスが外相を務めていた2013年、エチオピアの年別対中債務額が過去最高の66億ドルを記録
 →そもそも言論や報道の自由が制限されている権威主義的国家
 →テドロスのWHO事務局長への就任を強く後押ししたAUも、中国の強い影響下に
・中国・エチオピア両国の蜜月関係
 →回り回ってコロナ流行初期の国際的な封じ込め体制に一定の影響を及ぼすことに

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