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感染拡大の中の各国舵取り:6月、第二四半期、上半期ともに5.1%増

新型コロナウイルスによる累計感染者数は土曜8日午前3時時点、世界全体で約1913万人に上り、急拡大しているインドは米国、ブラジルに次いで感染者数が200万人を超え、依然として厳しい状況が続いている。我が国も然り、経済再開とのバランスを図る舵取りが世界的に続けられている。米国・Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高が発表され、この6月について$34.5 billion、前月比0.3%減、前年同月比5.1%増と、$34 billion台が2月から連続して維持されている。4-6月第二四半期、1-6月上半期とともに、前年比では5.1%増と揃った見え方となっている。昨年後半は販売高が盛り返しただけに、現下の情勢での今後に注目である。

≪6月の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
〇6月のグローバル半導体販売高が前年比5.1%増;第二四半期販売高は前四半期比僅かに減少 …8月3日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2020年6月の世界半導体販売高が$34.5 billionで、前年同月、2019年6月の総計$32.9 billionを5.1%上回る、と発表した。6月販売高は、前月、2020年5月の総計$34.6 billionを0.3%下回った。2020年第二四半期の販売高は$103.6 billionで、2019年第二四半期を5.1%上回ったが、2020年第一四半期に対しては小幅の0.9%減少である。月次販売高の数字はすべてWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。SIAは、売上げで米国半導体業界の95%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している。

「第二四半期の半導体販売高は、第一四半期に対しておおよそ横這いであり、該グローバル業界は引き続き前年比販売高増加を示しているが、継続するマクロ経済の逆風から本年後半には大きな不安定性が残る。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「Americas地域への6月の販売高は際立っており、前年比約30%増である。」

地域別には、前年同月比で、Americas(29.0%), China(4.7%), およびAsia Pacific/All Other(0.4%)で増加したが、Japan(-2.2%)およびEurope(-17.1%)では減少した。前月比では、Americas(3.1%)およびJapan(1.1%)と僅かながら増加したが、China(-0.4%), Asia Pacific/All Other(-1.5%), およびEurope(-6.0 percent)では減少した。

Americas
前年同月比  29.0%/
前月比  3.1%
Europe
-17.1%/
-6.0%
Japan
-2.2%/
1.1%
China
4.7%/
-0.4%
Asia Pacific/All Other
0.4%/
-1.5%
                        【3ヶ月移動平均ベース】
市場地域
Jun 2019
May 2020
Jun 2020
前年同月比
前月比
========
Americas
5.89
7.38
7.60
29.0
3.1
Europe
3.27
2.89
2.72
-17.1
-6.0
Japan
2.97
2.87
2.90
-2.2
1.1
China
11.73
12.32
12.28
4.7
-0.4
Asia Pacific/All Other
9.00
9.17
9.04
0.4
-1.5
$32.86 B
$34.63 B
$34.53 B
5.1 %
-0.3 %
--------------------------------------
市場地域
1- 3月平均
4- 6月平均
change
Americas
7.37
7.60
3.1
Europe
3.39
2.72
-19.9
Japan
2.88
2.90
0.5
China
11.52
12.28
6.6
Asia Pacific/All Other
9.68
9.04
-6.7
$34.85 B
$34.53 B
-0.9 %
--------------------------------------

※6月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2020/08/June-2020-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

この発表を受けての業界各紙の取り上げである。

◇Global semicon sales up 5.1% y-o-y in June to US$34.5b, says SIA -SIA: June chip sales see uptick to $34.5B (8月4日付け The Edge Markets (Malaysia))
→Semiconductor Industry Association(SIA)発。6月のmicrochips世界販売高が$34.5 billionに達し、前年比5.1%増、第二四半期販売高についても$103.6 billionのグローバル販売高で同様前年同期比5.1%増。

◇June semi sales up 5.1% y-o-y; Q2 sales up 5.1%-June semi sales were up 5.1% y-o-y but down 0.3% on May at $34.5 billion, says the SIA. (8月5日付け Electronics Weekly)

◇Global Semi Sales Up 5% in June (8月5日付け Printed Circuit Design & Fab)

◇Global semiconductor sales up 5% in June, says SIA (8月5日付け DIGITIMES)

遡って、2016年後半から2年あまり史上最高を更新し続ける勢いの熱い活況が続いた半導体業界であるが、これまで通りそこからの販売高の推移の見方を続けると以下の通りとなる。昨年後半の折角の戻し加減がコロナウイルス・インパクトにより大きく水を差されて、今後の下振れが避けられない情勢ではあるが、今年の1月から6月まで$35 B前後を小幅にキープして踏み止まっている状況である。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
(月初SIA発表)
 
2016年 7月 
$27.08 B
-2.8 %
2.6 %
2016年 8月 
$28.03 B
0.5 %
3.5 %
2016年 9月 
$29.43 B
3.6 %
4.2 %
2016年10月 
$30.45 B
5.1 %
3.4 %
2016年11月 
$31.03 B
7.4 %
2.0 %
2016年12月 
$31.01 B
12.3 %
0.0 %
$334.2 B
 
2017年 1月 
$30.63 B
13.9 %
-1.2 %
2017年 2月 
$30.39 B
16.5 %
-0.8 %
2017年 3月 
$30.88 B
18.1 %
1.6 %
2017年 4月 
$31.30 B
20.9 %
1.3 %
2017年 5月 
$31.93 B
22.6 %
1.9 %
2017年 6月 
$32.64 B
23.7 %
2.0 %
2017年 7月 
$33.65 B
24.0 %
3.1 %
2017年 8月 
$34.96 B
23.9 %
4.0 %
2017年 9月 
$35.95 B
22.2 %
2.8 %
2017年10月 
$37.09 B
21.9 %
3.2 %
2017年11月 
$37.69 B
21.5 %
1.6 %
2017年12月 
$37.99 B
22.5 %
0.8 %
$405.1 B
 
2018年 1月 
$37.59 B
22.7 %
-1.0 %
2018年 2月 
$36.75 B
21.0 %
-2.2 %
2018年 3月 
$37.02 B
20.0 %
0.7 %
2018年 4月 
$37.59 B
20.2 %
1.4 %
2018年 5月 
$38.72 B
21.0 %
3.0 %
2018年 6月 
$39.31 B
20.5 %
1.5 %
2018年 7月 
$39.49 B
17.4 %
0.4 %
2018年 8月 
$40.16 B
14.9 %
1.7 %
2018年 9月 
$40.91 B
13.8 %
2.0 %
2018年10月 
$41.81 B
12.7 %
1.0 %
2018年11月 
$41.37 B
9.8 %
-1.1 %
2018年12月 
$38.22 B
0.6 %
-7.0 %
$468.94 B
 
→史上最高
 
2019年 1月 
$35.47 B
-5.7 %
-7.2 %
2019年 2月 
$32.86 B
-10.6 %
-7.3 %
2019年 3月 
$32.28 B
-13.0 %
-1.8 %
2019年 4月 
$32.13 B
-14.6 %
-0.4 %
2019年 5月 
$33.06 B
-14.6 %
1.9 %
2019年 6月 
$32.72 B
-16.8 %
-0.9 %
2019年 7月 
$33.37 B
-15.5 %
1.7 %
2019年 8月 
$34.20 B
-15.9 %
2.5 %
2019年 9月 
$35.57 B
-14.6 %
3.4 %
2019年10月 
$36.59 B
-13.1 %
2.9 %
2019年11月 
$36.65 B
-10.8 %
-0.3 %
2019年12月 
$36.10 B
-5.5 %
-1.7 %
$411.10 B
 
2020年 1月 
$35.39 B
-0.3 %
-2.2 %
2020年 2月 
$34.50 B
5.0 %
-2.4 %
2020年 3月 
$34.85 B
6.9 %
0.9 %
2020年 4月 
$34.43 B
6.1 %
-1.2 %
2020年 5月 
$34.97 B
5.8 %
1.5 %
2020年 6月 
$34.53 B
5.1 %
-0.3 %


今後の市場の見方に関わる内容をいくつか。

まずは、第三四半期出だしのメモリ半導体価格の低下である。

◇NAND price fall-NAND makers slash production as Q3 contract prices fall (8月3日付け Electronics Weekly (UK))
→DRAMeXchange発。spot価格の第二四半期低下が契約pricingの第三四半期低下につながって、NANDサプライヤが引き続き生産を削減の旨。

◇DRAM、3%安、7月大口価格、2カ月連続下落 (8月5日付け 日経)
→データの一時保存に使う半導体メモリのDRAMが2カ月連続で値下がりした旨。7月のパソコンメーカーなど大口需要家向け価格は6月に比べ3%安くなった旨。在宅勤務によるパソコン特需が一巡したほか、スマートフォンや産業機器の最終需要も振るわない旨。

自動車業界は底を打った、とInfineonから。

◇UPDATE 2-Chipmaker Infineon rallies amid signs of autos recovery-Infineon optimistic as Q3 revenue outpaced forecasting (8月4日付け Reuters)
→Infineon(ドイツ)の第三四半期売上げが、前四半期比9%増の2.174 billion euros($2.56 billion)、自動車業界の低迷最悪は過ぎた、とCEO、Reinhard Ploss氏。

米国の圧力が一層厳しくなる現下の情勢のもと、中国の半導体業界は我が道の強化にさらに向かわざるを得ない以下の内容である。

◇China's IC industry picks up steam -China's chip business gets boost from government, investors -Home-grown technology, talent needs long-term investment (8月5日付け Global Times (China))
→業界アナリスト、水曜5日発。中国のintegrated circuit(IC)業界は近年着実に成長、活況の国内需要に基づいて同国を独立独行の道筋に進めていく旨。

◇China unveils major tax incentive policy to encourage innovation in domestic semiconductor industry (8月5日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→中国政府は、28-nanometer featuresあるいはより先端のプロセス技術での製品を生産すれば、10年に及ぶ法人税免除など成熟した国内半導体サプライヤに向けて優遇税制を承認の旨。

コロナ禍の我が国の今後は、次に示す第二四半期からどう推移していくか、半導体関連を軸に注意深く見ていくことになる。

◇巣ごもり需要で41社最高益、4〜6月、パソコンなど (8月6日付け 日経 電子版 05:24)
→新型コロナウイルスによる生活様式の変化を捉えた企業が利益を伸ばしている旨。2020年4〜6月期の純利益が過去最高となったのは、5日時点で41社となった旨。テレワークの普及や在宅時間の増加によって、パソコンや食品などは需要が増えている旨。全体では3社に1社が赤字という逆風下で、最高益はわずか約4%にとどまる旨。

コロナ禍のもと、経済再開への当面の警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに行われている世界の概況について、以下日々の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□8月4日(火)

シリコンバレーでの実態である。

◇Coronavirus roundup: SJ school district sends teachers back into classrooms | SJ, AT&T partner on student Internet (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→教育関係者がSan Jose Unified School Districtの彼らを教室に戻させる一方、生徒たちを在宅とする計画を非難しており、該districtを偽善的行為と訴え、親たちからの圧力に屈服としている旨。

米国株式市場は、主力ハイテク株、ワクチン開発、経済対策期待というキーワードのもと、今週は値上がりが続いて、週末には2ヶ月ぶりの高値となっている。

◇NYダウ続伸236ドル高、主力ハイテク株が牽引 (日経 電子版 05:49)
→3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比236ドル08セント(0.9%)高の2万6664ドル40セントで終えた旨。主力ハイテク株がM&A(合併・買収)などを材料に買われ、相場を牽引した旨。追加の米経済対策の協議が進展するとの期待や、米国で新型コロナウイルス感染の鈍化が意識されたことも投資家のリスク選好姿勢を強めた旨。

□8月5日(水)

◇Coronavirus roundup: Santa Cruz and San Mateo counties impose fines for violating Covid health orders (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→然るべきところでマスクを着用せず、距離をとらないこと。これら2つのcountiesでは罰金を支払う用意を。

◇NYダウ続伸、164ドル高、追加経済対策に期待 (日経 電子版 05:38)
→4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比164ドル07セント(0.6%)高の2万6828ドル47セントで終えた旨。追加の経済対策を巡る米与野党協議の行方を見極めたいとのムードが強かった旨。取引時間中に、共和党上院トップのマコネル院内総務が「米政権と民主党指導部が支援策で合意すればその案を支持する」と述べたと報じられると、引けにかけて強含んだ旨。

□8月6日(木)

◇NYダウ続伸、373ドル高、ワクチン開発期待で (日経 電子版 05:47)
→5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸、前日比373ドル05セント(1.4%)高の2万7201ドル52セントと、2カ月ぶりの高値で終えた旨。コロナワクチンの開発への期待が広がったうえ、景況感改善を示す米経済指標が好感され、景気敏感株を中心に買われた旨。

米国政府の中国に対する圧力の動きが相次ぎ、激化の様相である。

◇米、中国の通信企業排除へ新指針、アプリなど5分野 (日経 電子版 10:49)
→米国務省は5日、個人や企業情報を守るため国内通信分野での中国企業の排除に向けた新たな指針を発表、中国製アプリの排除を米配信事業者に促し、中国企業が関与するクラウドサービスの利用は望ましくないとの見方を示した旨。
新指針は従来掲げてきた「クリーンネットワーク計画」を拡充したもの。
通信キャリア、アプリストア、スマートフォンのアプリ、クラウドサービス、海底ケーブルの5分野で中国企業の排除を目指す旨。

Facebookも、在宅勤務を1年延長している。

◇Facebook delays office reopening until July 2021 (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Menlo Park, Calif.のsocial media大手、Facebook社が、2021年7月までwork-from-home policyを延長、加えて、Facebookは従業員にhomeオフィス支援に向けてextra cashを与えている旨。

□8月7日(金)

◇NYダウ5日続伸、185ドル高、主力ハイテク株が牽引 (日経 電子版 05:53)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸、前日比185ドル46セント(0.7%)高の2万7386ドル98セントで終えた旨。主力ハイテク株が買われ、相場上昇を牽引、米雇用懸念がやや和らいだことも買いを誘った旨。
前週に市場予想を上回る決算と株式分割を発表したスマートフォンのアップルに改めて買いが入り、3%強上昇して終えた旨。ソフトウエアのマイクロソフトも高く、中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の全世界の事業買収を検討しているとの報道が好感された旨。

□8月8日(土)

米国での景気回復の足取りの鈍さの一端である。

◇米、雇用減「第2波」警戒、7月失業率10.2%改善鈍く (日経 電子版 05:05)
→米労働省が7日発表した7月の雇用統計(速報値、季節調整済み)は、失業率が10.2%と前月から0.9ポイント低下し、3カ月連続で改善した旨。ただ、米経済は新型コロナウイルスの感染拡大が続き、経済対策の期限も一部切れる旨。雇用悪化の「第2波」の懸念も浮かんでいる旨。

◇NYダウ6日続伸、46ドル高、雇用統計が支え (日経 電子版 07:13)
→7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に6日続伸し、前日比46ドル50セント(0.2%)高の2万7433ドル48セントと6月8日以来ほぼ2カ月ぶりの高値で終えた旨。取引時間中は米中対立への懸念などから下げる場面が目立った旨。ただ、市場予想を上回る米雇用統計を背景に景気敏感株の一角が買われ、引け間際に上昇に転じた旨。


≪市場実態PickUp≫

【Arm関連】

NvidiaがArmと買収交渉という報道があって、そうなればArmコアの中立性はどうなるのか、あり得ないという、以下論評である。

◇If Nvidia Buys Chipmaker Arm Holdings For $32 Billion From SoftBank, What Will Happen To Its Model Of Neutralit (7月31日付け Forbes)

◇Nvidia-Arm Deal Would Be a Technology ‘Disaster’ (8月2日付け EE Times)
→平たく言えば、Nvidia-Arm取引は困難なもの。“synergy”あるいは“win, win”はとんでもない旨。

◇Nvidia Buying Arm Would be Reckless (8月2日付け EE Times)
→Nvidia社がArm Holdings Plcを買収する話し合いにあると報道されているが、本当であれば、愚かを通り越して無謀という動きの旨。現在のおよび可能性あるArm licensesからの否定的な反応の火事嵐に点火、長期的にはNvidiaおよびその株主には反生産的となる旨。
NvidiaのArm買収を引っ張っていく誰でも、後退して再検討するよう、個人的に期待する旨。なぜか。そうではないかもしれないが、Nvidiaには主要な競争相手があり、彼らはこれまでのところ芝への浸食は無視し、支配的な位置づけをもつ他の複数の技術分野に満足して、Nvidiaには脅威を感じていない旨。Intel, Advanced Micro Devices(AMD)およびXilinxなどその多くは、すでにNvidiaをこれまでよりも大きな頭痛の種と考え始めている旨。

Samsungは、Armへの関心はないとしている。

◇Samsung denies interest in Arm Holdings stake-Samsung says it won't take a stake in Arm Holdings (8月3日付け Reuters)
→Samsung Electronicsが、SoftBank Groupが外しつつあるArm Holdingsにおけるequity stake買収を考えているというメディア報道を否定の旨。

買収取引が行われるとSamsungが影響を受けるとの見方であるが、半導体IPプロバイダーとして中立性が保てるか、ここでも論点である。

◇Samsung Will Be Affected If Deal Goes Through:Nvidia Reportedly in ‘Advanced Talks’ to Acquire ARM-Report: Nvidia is in talks to buy Arm for $32B+ (8月3日付け BusinessKorea magazine online)
→Bloomberg発。Nvidiaが、半導体intellectual property(IP)の大手サプライヤ、Arm Holdingsの買収を交渉しており、Armの75%を所有するSoftBank Groupから$32 billionを上回る額の旨。この取引は、Armがある半導体会社により所有される場合SIPプロバイダーとして中立性を保てるかどうか、問題が出てくる、とHarvard Business Schoolの教授、Willy Shih氏。

SoftBankの本件対応の可能性があらわされている。

◇SoftBank could retain stake in Arm should it sell to Nvidia (8月3日付け New Electronics)
→SoftBankがArmの完全あるいは部分売却あるいはpublic offeringなど選択肢を探求しているという報道は、Nikkei Asian Reviewが報じているようにNvidiaに部分売却してもArmにおけるstakeを維持する可能性を示している旨。

みんなが頼っているArmコア、TSMCやFoxconnも買収の可能性、と賑やかに沸き立つ当面の推移に注目である。

◇Key Apple suppliers approached for possible Arm sale-Report: Some Apple suppliers may buy a stake in Arm -TSMC and Foxconn among those interested in SoftBank-owned chip designer (8月5日付け Nikkei Asian Review (Japan))
→Nikkei発。Foxconn Technology GroupおよびTSMCなどApple向けkeyサプライヤが、売りに出ているArm Holdingsにおけるequity stakeを欲するかどうか検討している可能性の旨。Apple自身, Huawei Technologies, NvidiaおよびQualcommなどが、モバイル機器に入るプロセッサに向けてArmの半導体intellectual property(IP)に依存の旨。

【Samsung関連】

Samsungが、中国での最後のcomputers工場を閉鎖している。

◇Samsung To Close Its Last Computer Plant In China As Shipments Drop (8月3日付け Forbes)
→Samsung Electronicsが、中国におけるcomputers製造を8月末までに止めて、上海近くのPC工場を閉鎖の旨。

◇Samsung decides to close PC plant in China (8月3日付け Yonhap News Agency)

Samsungのファウンドリー事業、最先端の後れが取り沙汰されているIntelからの受注があって、さらに最高更新の期待である。

◇Samsung's foundry biz expected to further grow in H2: analysts -Analysts: Samsung Foundry to keep growing in H2 (8月3日付け The Korea Herald (Seoul))
→Samsung Electronicsが、今年後半にファウンドリー事業がさらに伸びる見通し、Intel社からの受注獲得の期待が膨らんでいる旨。第二四半期業績発表で、同社ファウンドリー事業が最高の四半期および半期売上げを達成としている旨。

そのファウンドリー事業、CiscoおよびGoogleにも対応中である。

◇Samsung to make chips for Cisco, Google - report-Report: Samsung may fabricate chips for Cisco, Google (8月4日付け Seeking Alpha)
→Electronic Times発。Samsung Foundryが、Cisco SystemsおよびGoogle向けにmicrochipsを設計&製造する取引にある旨。Samsungは、Cisco向けにテレコム半導体を開発、Google向けにapplicationプロセッサおよび身体動作センサに取り組んでいる旨。

首位のIntelとの販売高の差が詰まってきている、との見方である。

◇Samsung inches closer to Intel as chip market posts Q2 growth despite pandemic (8月5日付け Korean Investors)
→グローバル半導体市場がCovid-19 pandemicにも拘らず引き続き伸びる中、Samsung Electronics Co.が半導体事業売上げでIntel社により迫っている旨。

Samsungのスマートフォン関連新製品の発表も、オンライン開催となっている。

◇Samsung unveils new phablet, foldable smartphone with larger screens (8月5日付け Yonhap News Agency)
→COVID-19 pandemicにより初めてonline-only開催のGalaxy Unpackedイベントにて、Samsung Electronics Co.が水曜5日、Galaxy Note 20 phabletおよびGalaxy Z Fold 2 foldableスマートフォンを、Galaxy Watch 3 smartwatch, Galaxy Buds LiveワイヤレスearbudsおよびGalaxy Tab S7タブレットとともに披露の旨。

【中国半導体関連】

中国版GPS、「北斗」ナビシステム受信対応の半導体が、28-nmで量産中、22-nmが続く、としている。

◇China says chips for devices using Beidou navigation system in mass production-Volume production starts for Beidou navigation chips (8月3日付け Reuters)
→中国が月曜3日、モバイル機器のBeidou(北斗)ナビシステムからの受信を可能にする28-nanometre半導体が量産中、そして高精度22-nanometre positioning半導体のmass製造がまもなく開始、としている旨。

米国の圧力が激化する中、Huaweiが5Gプロセッサの購入をHiSilicon以外に広げる動きである。追加制裁で9月中旬からは中核の半導体を生産委託するTSMCとの取引が難しくなる背景がある。

◇Huawei diversifying purchases of 5G APs-Digitimes Research: Huawei finds more 5G AP sources (8月3日付け DIGITIMES Research)
→DigiTimes Research発。Huawei Technologiesが、同社5Gスマートフォン用のモバイルapplicationプロセッサに向けて半導体設計部門、HiSilicon Technologies以外に注目している旨。米国のHuaweiとのビジネス遂行禁止を巡るcontingency対策となる動きの旨。

中国の専業ファウンドリー、SMICに関する以下2点である。

◇SMIC to form JV for sub-28nm chip production-SMIC sets $5B JV fab for advanced chip manufacturing (8月4日付け DIGITIMES)
→中国・Semiconductor Manufacturing International(SMIC)が、Beijing Economic-Technological Development Area Management Committee(BDAC)と契約締結、28-nm以降のプロセス技術を用いてつくられる半導体の製造に重点化する合弁fabを設立の旨。

◇SMIC founder says 'optimistic' China can catch up with U.S. in semiconductors-SMIC founder is optimistic about China's chip ambitions (8月5日付け Reuters)
→Semiconductor Manufacturing International Corp.(SMIC)のfounderで前CEO、Richard Chang氏が、先端半導体技術で世界に伍していく中国の積極的な計画に楽天的、「私は楽観視しており、追いつけると思う。」とlivestreamフォーラムに語りかけの旨。

【台湾半導体関連】

台湾株式市場で最高値を更新、時価総額1位を維持しているTSMCであるが、現下の政治的、技術的2点である。

◇Taiwan could become the next flashpoint in the global tech war (8月1日付け CNN)
→TSMCは中国と米国の間の貿易戦争の狭間にあって、どちらの国も悩ませないよう注意深く歩まなければならない旨。

◇TSMC develops dry-clean technique for EUV mask-TSMC cleans EUV masks with a new process (8月3日付け DIGITIMES)
→TSMCはpellicle coveringなしでextreme ultraviolet(EUV) lithographyフォトマスクを用いているので、該EUVマスクを洗浄する環境に優しい方法というものを発案の旨。

スマホ向けなど半導体設計のMediaTekの急伸ぶりが見られて、台湾株式市場で時価総額がFoxconnを上回ってTSMCに次ぐ2位になっているとのこと。

◇MediaTek expects 3Q20 revenues to grow 22-30% sequentially-MediaTek expects Q3 revenue to rise as much as 30% over Q2 (8月3日付け DIGITIMES)
→MediaTekが、2020年第三四半期売上げをNT$82.5-87.9 billion($2.75-2.79 billion)、前四半期比22-30%増と見込み、市場予想をかなり上回り、製品ラインすべて、特にDimensityシリーズ5G SoCsの出荷が大きく増大の旨。

◇A Taiwan Tech Company Bigger Than Foxconn (Not TSMC)-Analysis: MediaTek benefits from US ban on Huawei business -MediaTek has been plugging away for decades as the second-string quarterback in the gadgets you love. (8月6日付け Bloomberg)
→米国政権が5月にHuawei Technologies Co.に対して半導体製造に向けたアメリカの技術へのアクセスの阻止に動いたとき、TSMCの株は落ち込んだ旨。中国のphoneおよびテレコム装置大手、Huaweiは、TSMCの最大のclientsの1つであり、その失注が売上げに非常に大きな脅威になると考えられた旨。しかしその日に、別の台湾の会社の株がここ5年で最大の飛躍となった旨。
スマートフォンなどelectronicsで用いられる半導体設計のMediaTek社が、以降台湾でさらに78%上昇、7月末までにiPhoneメーカー、Foxconn Technology Groupの台北のflagship、Hon Hai Precision Industry Co.の市場価値を追い越した旨。水曜5日の取引の締めで、MediaTekは台湾第2位の会社であり、NT$1.2 trillion($40 billion)の規模の旨。

そのFoxconnの7月売上げがあらわされているが、規模に改めて注目している。

◇Foxconn sees increased July revenues-Foxconn posts July revenue of $13.67B, up 12% from June (8月7日付け DIGITIMES)
→Foxconn Electronics(Hon Hai Precision Industry)の7月連結売上げがNT$403.353 billion($13.67 billion)、前月比11.88%増、前年同月比1.34%増。2020年でこれまでのところ月次最高水準、7月としては史上最高。

台湾で開催されるPC関連の総合展示会「COMPUTEX TAIPEI 2020」は、今年は中止となり、来年6月に開催予定とのこと。米中摩擦に揺れる中の動きである。

◇台湾のIT見本市、米中摩擦で日本に秋波 (8月5日付け 日経 電子版 02:00)
→アジア有数のIT見本市「台北国際電脳展」(コンピューテックス台北)が日本に秋波を送っている旨。IT機器の受託生産を得意とする台湾企業の商談の場として約40年の歴史を持つが、日本語のサイトをこのほど初めて開設した旨。米中摩擦が中国に流れた日本の顧客を取り戻す好機と判断している旨。約4千人と毎年、国・地位域別のバイヤー数で首位を争う日本の顧客に「チャイナ・フリー」はひとつの売り物となる旨。コロナ禍で今年のコンピューテックス台北が中止となった分、TIPPCの日本語サイトなどオンラインでの情報発信に力を入れている旨。

【コロナ対応技術開発】

コロナとの共生に向けたNew Normal、新常態への構築対応が、世界各国喫緊の課題と日に日になってきているが、欧州・imec、インド政府そして東芝からの以下関連する対応の取り組みである。

◇imec unveils 60 GHz radar chip for contactless health tracking-Imec targets contactless tracking with 60GHz radar chip (8月4日付け New Electronics)
→今週virtual開催のIEEE/RFIC conferenceにて、imecが、非接触健康追跡応用に適する60-gigahertzミリ波動き検出radar deviceの開発をプレゼン、該半導体は、28-nanometer complementary metal-oxide-semiconductor(CMOS)プロセスでつくられる旨。

◇Scientists Devise Adaptive Model to Estimate & Strategize Critical Resources in Pandemic (8月5日付け EE Times India)
→インド政府、Department of Science & Technology傘下の自主的機関、Jawaharlal Nehru Centre for Advanced Scientific Research(JNCASR)とIndian Institute of Science(IISc)が、COVID-19の適応戦略および初期段階を用いた評価モデルを開発の旨。

◇東芝、遠隔会議に量子暗号 (8月7日付け 日経)
→東芝は、次世代の暗号技術「量子暗号通信」を使ってウェブ会議を暗号化するシステムを構築したと発表、このほど遠隔で開いたウェブ会議のやり取りをすべて暗号化し、リアルタイムで参加者に届ける実験に成功した旨。新型コロナ危機でウェブ会議の利用が増えるなか、会議の秘匿性を守れる技術の需要も高まるとみて実用化を目指す旨。


≪グローバル雑学王−631≫

旧来のもの、やり方に慣れて、我が国のディジタル化の足取りが問題視されるのは現下のコロナ対応でも然り。対して、その足取りがはるかに急速と言われる中国に乗り込んで、実態、実情を身をもって表わした書、

『ルポ デジタルチャイナ体験記』
 (西谷 格 著:PHPビジネス新書 413) …2020年3月11日 第1版第1刷発行

も今回で読み納めである。我が国とはまったく違って、キャッシュレス決済のほぼ9割を、アリペイとウィーチャットペイが分け合っており、それも、2016〜2018年ごろの僅か2〜3年で、全土に爆発的に普及した経緯とのこと。
物乞いまで「QRコード」を活用するというスマホの浸透状況には、2005年に訪れたのが最後の感覚では到底及ばないばかりか、小生のスマホ使用も2017年からのこと。今までのもので十分便利、そして何より慣れているという状況からの脱皮を図るのは至難の業と正直思う一方、やはりできるところから足取りを早めていかなければと努力の思いに駆られている。


第7章 総括! アリペイ&ウィーチャットが描く中国消費の未来

◆物乞いまで「QRコード」を活用
・初めて中国を訪れた人が口をそろえて驚くのは、サービスや小売りにおける徹底したキャッシュレス化
 →果ては路上の物乞いまでもが、「QRコード」を使ったキャッシュレス社会を生きている
 →食事をしていた際、目の前にA4用紙を見せてくる老婆と女児の2人連れ
  →「病気を治療したい。助けてくれ。ありがとう。」とのメッセージ、その横に貼られたQRコード
 →中国では物乞いですら"スマホがないと生きていけない社会"

◆キャッシュレス決済の約9割がアリペイ&ウィーチャットペイ
・こうしたキャッシュレス社会の立役者
 →巨大IT企業、アリババの開発した決済アプリ「アリペイ」
 →テンセントが開発したチャットアプリ「ウィーチャット」
・世界第3位の市場調査会社「イプソス(Ipsos)」(パリ)による中国のキャッシュレス事情についての調査結果
 →日常生活の買い物で最もよく使う支払い方法について調査
  →モバイル決済(スマホを使ったキャッシュレス決済やネット決済) …全体の61%
   カード決済(中国のカード決済は、クレジットカードではなく銀行のキャッシュカードを使ったデビットカードが主流)…23%
   現金…14%
  →ウィーチャットペイのユーザ浸透率は全体の92.4%
   アリペイの浸透率も72.1%
・キャッシュレス決済のほぼ9割を、アリペイとウィーチャットペイが分け合っている計算に

◆2大サービスの違い
・アリペイを運営するアリババ
 →当初はショッピングモール「淘宝(タオパオ)」の運営で急成長
 →アリペイもネットショッピングでの利用を起点に拡大
・ウィーチャットペイはチャットアプリ「ウィーチャット」から生まれた
 →我が国では「LINEペイ」に相当
・サービス開始時期は、アリペイの2004年に対し、ウィーチャットペイは2013年
・ネット空間での支払いはアリペイが優位
 →リアル店舗では、ウィーチャットペイの方が利用率が高い

◆キャッシュレス決済が浸透した「5つの理由」
・中国のキャッシュレス決済が、2016〜2018年ごろの僅か2〜3年で、全土に爆発的に普及した理由
 →1.スマホの普及率が高かった
  *2010年頃から目に見えて社会が豊かになり、スマートフォンを通じてネットが急速に普及
  *パソコンによるインターネットの普及が遅れたからこそ、全国民がどこでもスマホでネットにつながる"スマホ先進国"に
 →2.政府主導で、国家プロジェクトとして推進した
  *中国政府は2015年3月、「インターネット+行動計画」を発表
   …+医療、+物流、+金融
  *中国は良くも悪くも徹底した管理社会
 →3.出血キャンペーンを行ない、導入のハードルを下げた
  *アリペイ、ウィーチャットともに、専用端末はなくても使用でき、手数料も現在は無料
  *サービスを導入する小売店が急増
  *2014〜2016年ごろの市場導入期、ユーザ、店舗それぞれに対して大規模なキャッシュバックキャンペーンを展開、"ちから技"でアリペイ、ウィーチャットペイに人々を呼び込んだ
 →4.お金が大好きな中国の国民性
  *中国人は、お金をたんに便利な"道具の1つ"と見なしていて、変に神聖視しない
  *投資好きで、日本人のように現金を大事に手元に置いておくようなことはあまりしない
 →5.外資系企業がいない
  *中国政府は、外資系企業が自国で覇権を握ることのないよう、米国系の巨大IT企業を市場から完全に排除
・補足:「偽札が多いから」説について
 →「中国は偽札が多いから、キャッシュレス決済の導入が進んだ」という説も
  →これは少し疑ってみたほうがいいだろう
 →偽札を見る機会は、在住者であっても、1〜2年に1回程度に過ぎず、キャッシュレス決済に飛びつく動機としては弱すぎる

◆あらゆるサービスが「決済アプリ」経由
・中国の場合、ウィーチャットまたはアリペイを経由してページを開き、各サービスの画面に接続するケースが多い
 →「アプリ内アプリ(ミニプログラム、小程序[シャオチェンシュイ])」
 →慣れるとスマホ画面がすっきりして非常に便利
・ウィーチャットの画面の機能の多様さ
 →大きく4つに分かれており、「メッセージ」「友だち名簿」「見つける」「マイページ」
  →「見つける」…フェイスブックのようなSNS機能(朋友圏[パンヨウチュアン])
  →「マイページ」には「ウォレット」という機能、さまざまなカードやチケットが登録可能

◆あらゆるサービスを飲み込む「ウィーチャットペイ」
・「ウィーチャットペイ」をクリック
 →テンセントが直接運営するサービス
 →業務提携している会社のサービスも利用できる
・日本で例えるなら、「LINE」を開くと、以下などがすべてつながっているような世界
 →「ウーバーイーツ」「メルカリ」「食べログ」「JRえきねっと」「SUUMO」
・支払い機能についてLINEと比較
 →ウィーチャットの方が明らかに無駄がなく、洗練されている
 →支払いに必要なQRコードが、もっとも目立つ場所に配置、使いやすい

◆投資信託から利用者数を増やした「アリペイ」
・一方、「アリペイ」は、どちらかというと"お金関係"すなわち金融商品や信用スコアに特化
 →特に2013年から始まった理財商品、「余額宝(ユエパオ)」
  →資産規模は2019年6月末時点で1兆300億元(約16兆4800億円)と、世界最大。利用者数は約6億1900万人にも。
  →かつては年率7%近いリターンを誇り、多くの中国人を引きつけた
  →リターンは1日単位で計算、いつでも預けたり引き出したりできるという手軽さ
・投資全般に懐疑的な日本において利用者数を増やすのは、容易ではなさそう
・アリペイもウィーチャット同様、"スーパーアプリ"と呼ばれている
 →買い物の支払いに留まらず、公共性の高い分野でも存在感

◆信用スコアが高ければ、海外ビザも取得できる
・アリペイの「ゴマ信用」
 →年齢や学歴、職業、支払い履歴、交友関係などをもとに、個人の"信用力"を350点〜950点の間に数値化したもの
 →私(著者)のスコアは613点…「良好」との評価
・ゴマ信用のスコアが一定以上であれば、デポジット不要でサービスを利用できる
 →中国人の場合は700点以上でシンガポールビザ、750点以上でルクセンブルクビザを取得できる
 →自動車ローンの利率の優遇などもあり、目に見えるメリット大
・アリババ系列のサービスを多用したり、アリババに対してより多くの個人情報(職歴など)を提供したりすると、スコアが上がる

◆そもそも他人を信用しない国民性
・中国政府から見れば、国民に自身の信用レベルを意識させることで不正取引を減らし、経済活動をより活発化させる狙いも
 →中国は一般的に、「赤の他人を信用しない社会」と言われる
 →ゴマ信用が活用されることで、デポジットの煩わしさから解放されることにはなりそう
・一定の信用力を示す物差しではあるが、人間の値打ちといったものまでは測れないことは、みんな十分に理解
 →"仕組み"を変えることで人びとの行動に変化を促すという意味では、非常に中国社会に適合する方法なのではないか

◆QRコードとフェリカ方式、どちらが便利か
・かたや日本では何十社もの「〇〇ペイ」が乱立し、戦国時代の様相
 →支払い方式についても、中国のような「QRコード式」と、Suicaなどの「フェリカ方式」に分かれる
 →そのすべてに対応するコンビニの店員さんは、さぞや大変
 ・未来の日本のキャッシュレス
 →中国でキャッシュレス化が普及した経緯を考えると、QRコード式が現実的に思えてくる
 →利点は、何と言っても"設置ハードルの低さ"
 →一方、フェリカ方式は読み取り用の専用リーダーが必要に
  →設置しにくい場所は意外と多い
・いつでも、どこでも、誰でも、簡単に使えるという現金のような利便性
 →どうしてもQRコードを主軸に考えざるを得ない

◆日本でキャッシュレス決済が根付くには
・日本では、駅の改札がすべて顔認証で通れるような時代がくれば、キャッシュレス化が進むかも
 →もう1つ、現在の日本のキャッシュレス決済の大半がクレジットカードと紐付いているのも、非常に問題
・この先、スマートフォンは、誰もが確実に持つ社会に
 →スマホが現金と同じように使えたら、それでいい
・銀行口座という大きなお財布を、スマホのQRコードで管理
 →これがもっともシンプルかつ合理的で、普及しやすい方法では

≪あとがき≫

・上海から帰国していつもの日本の生活に戻ると、財布が手放せなくなった
 →時代を逆戻りしたような感覚
・中国経済におけるディジタル化のスピードは日本の比ではない
 →日進月歩と呼べる速さ
・最新の中国事情を知りたければ、現地に足を運ぶ方がより正確に変化のスピードを実感できる
・この体験記を読んで、社会システムとディジタルとの理想的な融合とは何かを考え、動き出してもらえたら
 →その先に、"日本ならでは"のディジタル社会が見えてくるはず
・中国という先行事例を参考にしつつ、日本に合った"ディジタルジャパン"が花開くことを願って、筆をおきたい

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