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予断を許さない先行き:東芝メモリ、米中摩擦、販売高首位

2016年後半から盛り返して19ヶ月連続の前年同月比増と依然際立つ増勢が続く世界半導体販売高であるが、大きくつながって予断を許さない先行きとなっている3点の現時点を追っていく。まずは、メモリ半導体の大手サプライヤの一角、東芝メモリの売却を巡る情勢であり、中止も含め不透明感が増していること。次に、激動の国際政治の中の知財制裁に端を発する米中の通商摩擦であり、取引停止はじめ具体的な影響そして切迫した議論が高まってきていること。もう1つ、メモリ半導体の熱い活況で四半世紀ぶりにIntelから販売高ランキング首位の座が移ったSamsungを巡る見方である。

≪メモリ半導体が引っ張る活況の渦中≫

東芝メモリについては、中国の法制承認が5月末までに下りるのかどうか、次のシナリオの分岐が挙げられている。

◇Toshiba eyes cancelling chip unit sale if no China approval by May: media-Report: Toshiba may call off chip unit sale if it lacks China's approval (4月22日付け Reuters)

◇中国で独禁法審査、東芝メモリに迫る期限 (4月22日付け 日経 電子版)
→東芝の半導体メモリ事業の売却計画を巡る情勢が不透明感を増してきた旨。長引いていた中国での独占禁止法の審査が5月28日に最終期限を迎えることが分かった旨。承認が下りるかは予断を許さない状況で、東芝も中国当局の動向をにらみながら複数の代替案を検討し始めた旨。再建問題に直結する半導体子会社「東芝メモリ」を巡り、3つのシナリオが浮上する旨。
 シナリオ1 当局から承認
 シナリオ2 再審査を申請
 シナリオ3 売却やめ上場

売却そのものを止める動きが以下の通りあらわされ、韓国での取り上げが見られている。

◇東芝メモリ:売却中止検討、独禁法審査、中国承認遅れ (4月22日付け 毎日新聞)
→東芝は、半導体メモリ子会社「東芝メモリ」を米ファンドなどに売却する計画について、5月末までに独占禁止法の審査で中国当局の承認が得られなければ、売却を中止する方針を固めた旨。既に債務超過を解消しており、売却の必要性は乏しいと判断、売却中止の場合、必要な設備投資資金を確保するため東芝メモリの新規株式公開(IPO)を検討する旨。

◇息吹き返す東芝、半導体売却は撤回へ? (4月23日付け 韓国・中央日報)
→東芝が半導体子会社「東芝メモリ(TMC)」の売却に対し、5月末までに中国の承認を受けられなければ売却そのものを中止する方針を固めたと22日、日本の毎日新聞が報じた旨。韓国の半導体大手、SKハイニックスが参加している韓日米の買収コンソーシアムが20兆ウォン(約2兆円)の大型買収合併を計画通り完了できるか注目が集まっている旨。

◇Will SK Hynix's Takeover of Toshiba Memory Be Aborted? (4月24日付け Business Korea)

投資ファンドの思惑を孕んだ動きもあらわされている。

◇東芝メモリ事業売却、投資ファンドうごめく思惑 (4月23日付け 日経 電子版)
→東芝の半導体メモリ事業売却を巡り「物言う株主」として知られる投資ファンドが圧力を強め始めた旨。唯一残る中国での独占禁止法の審査が長引いているためで、現行の計画では売却額が安すぎるといった異論や反論が噴き出す旨。稼ぎ頭であるメモリ売却の行方は、東芝の再建を揺るがしかねない問題。中国当局の動向もにらみながら、それぞれの思惑がうごめきだした旨。

東芝は、売却計画の完了を目指すと改めて発表している。

◇東芝、半導体売却「引き続き早期の譲渡完了めざす」 (4月23日付け 日経 電子版)
→東芝は23日、半導体子会社「東芝メモリ」の株式を米投資ファンドなどに売却する計画について「引き続き早期の譲渡完了を目指している」とのコメントを発表した旨。同社は今年3月末までの売却を目指していたが、中国当局の独占禁止法審査が続き、現段階で実現していない旨。

次に、米中通商摩擦について、半導体に大きく関わる連日の熱い動き、発信である。半導体について、中国が米国に追いついていく道遠しの論評が見られている。

◇US semiconductor makers dwarf Chinese peers in market valuation as China's chip dream remains distant-China's biggest chip maker is valued at a fraction of US giants like Intel and Qualcomm; the mainland imports US$200b of US chips annually-China hasn't caught up with the US in chip firm valuations (4月23日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→Bloombergのデータによると、スマートフォンおよびcomputers用半導体の米国サプライヤ、Intel, BroadcomおよびQualcommが、中国最大の半導体メーカー、Shenzhen Huiding Technologyの少なくとも10倍の市場価値となっている旨。それら先端半導体ベンダーに追いつくのは中国にとって難しい注文かもしれない、とShanghai Academy of Social Sciencesのchief fellow、Li Yi氏。「これらentrepreneursの多くが、産業用設計および先端製造への巨額の長期的投資から逃れている。」

米国政府が米国メーカーに対して取引停止を命じた中国通信大手、ZTEを巡るインパクトである。米国の半導体大手の売上げにも大きく影響するところである。

◇China's call for ‘core technology’ breakthrough belies its weakness in semiconductors (4月23日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→米国製の半導体、ソフトウェアはじめ装置がなければ、ZTEは、グローバルnetwork機器およびスマートフォンの受注への対応、並びに5G-関連research and development(R&D)の推進力維持に窮する圧力を受けることになる旨。

◇スマホ世界供給に影、中国通信機器、ZTEに米制裁 (4月24日付け 日経 電子版)
→米中貿易摩擦が世界のスマートフォンや通信設備のサプライチェーンに影を落とし始めた旨。米商務省が16日に米企業に対して中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)との取引を今後7年という長期間禁じることを決めた影響で、同社の生産は「多くが停止状態だ」(関係者)。停止が長引けばZTEの経営だけでなく日米企業の供給や調達にも影響を及ぼす旨。ZTE製スマホの部品数の約3割は米企業製、アンドロイド製OSを使用。米中摩擦は中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)にも影響を与えそう。新制裁は米企業にも影響が及び、クアルコムやインテルの通信機器用チップの多くがZTEとファーウェイの2社向けとされており、米中摩擦が長引けば、米国勢も供給先の見直しを迫られる旨。

中国の半導体業界からは、海外からの投資、コア技術の国際協力を歓迎する発信が以下の通り行われている。

◇China invites overseas investors to propel local chip ambitions-Foreign investors are welcome to fund China's chip industry (4月25日付け Reuters)
→中国・Ministry of Industry and Information Technologyのchief engineer、Chen Yin氏。中国・National Integrated Circuit Investment Fundが中国国内半導体業界をサポートする2番目のファンドを起こすことで、海外投資家の参加を歓迎する旨。米国がアメリカの会社のZTEに対するmicrochips販売を禁止、中国が米国との通商摩擦に陥っており、投資政策の逆転が出ている旨。

◇China Invites Foreign Cash to Build a World-Class Chip Industry (4月25日付け Bloomberg)

◇China to seek breakthroughs in integrated circuit technology-China will pursue advances in chip technology (4月25日付け Xinhua News Agency (China))
→中国・Ministry of Industry and Information Technology(MIIT:中華人民共和国工業情報化部)のchief engineer、Chen Yin氏。「MIITは、同国半導体業界に向けてcore IC技術のブレイクスルーが得られるよう目指しており、さらに該IC業界を高めるために、革新的開発、opening-upおよびcooperationの道筋を守り、国際的パートナーとの産業協力を強化する。」

中国の2つ目の半導体ファンドが、さらに次のように現状があらわされている。

◇Exclusive: Chip wars - China closing in on second $19 billion semiconductor fund: sources (4月26日付け Reuters)
→本計画をよく知る3人発。中国の国家が支援する半導体ファンド、National Integrated Circuitry Investment Fund(“Big Fund”でも知られる)が、米国との傷つける通商行き詰まりの渦中、国内半導体分野をサポートし輸入依存を減らすのに役立つ2つ目のファンドに向けて120 billion yuan($18.98 billion)投資roundを完了しようとしている旨。

米国政府は、ZTEに続いてHuaweiを捜査、そして知財報告書で中国の監視継続と、攻勢が止まない現時点である。

◇米司法省、中国ファーウェイを捜査か、米紙報道 (4月26日付け 日経 電子版)
→米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は25日、米司法省が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を捜査していると報じた旨。米国の対イラン制裁に関係している旨。捜査の進捗は明らかにしていない。
米国は中国の通信企業に安全保障上の懸念を深めており、米中の貿易摩擦の新たな火種となる可能性がある旨。
米商務省は16日、中国の通信大手、中興通訊(ZTE)がイランに米国製品を違法に輸出したうえで虚偽の説明をしたと認定。米国企業との取引を7年間禁じる制裁を課したが、ファーウェイも同様の行政処分が下される可能性があると伝えている旨。

◇米知財報告書、中国「優先監視」継続、カナダを追加 (4月28日付け 日経 電子版)
→米通商代表部(USTR)は27日、貿易相手国の知的財産保護に関する年次報告書を発表、中国を14年連続で「優先監視国」に指定し、ネット上に流通する違法コピーなどを批判した旨。偽造品の流入対策が不十分だとしてカナダも加えた旨。トランプ政権は中国に制裁関税の発動を検討するなど知財侵害に厳しい姿勢で臨んでいる旨。「スペシャル301条報告書」は各国の知財を巡る現状を分析して是正を求めており、毎年春に公表する旨。

最後に、半導体販売高首位の座が昨年、四半世紀ぶりにIntelからSamsungに移ったと、Gartner社による最終集計での改めての確認である。

◇Intel Beaten for First Time in 25 Years (4月23日付け Computer Business Review online (UK))

◇Samsung Pips Intel as Top Semiconductor Player in 2017: Gartner (4月23日付け NDTV (India)/Indo-Asian News Service)

◇Worldwide semiconductor revenue grew 21.6% in 2017 as Samsung takes over No. 1 position (4月24日付け ELECTROIQ)
→Gartner社による最終結果。メモリ市場の力強い伸びが引っ張って、2017年の世界半導体売上げ総計が$420.4 billion、2016年の$345.9 billionから21.6%増。「2017年には2つの半導体業界milestonesが見られ、$400 billionを上回った売上げ、およびここ25年のNo. 1ベンダーのIntelがSamsung Electronicsに抜かれて2位に。両方のmilestonesともに、供給不足がDRAMおよびNANDフラッシュのpricingを押し上げて、メモリ市場が急速に伸びたことによる。」と、Gartnerのリサーチdirector、George Brocklehurst氏。

Samsungの首位の座は長くは続かないというアナリストの見方が、以下の通りあらわれている。メモリ半導体の熱い活況がいつまでもつのかに通じている。

◇Samsung's Chip Sales Leadership May be Fleeting (4月25日付け EE Times)
→Samsung Electronicsの昨年の半導体販売高首位は短命、とアナリストの見方。Gartner(Stamford, Conn.)は火曜24日、Samsung並びにもっと広い半導体業界をここ2年にわたって新たな高嶺に押し上げたメモリ市場の活況は来年後半にもうまくいかなくなり、そうなるとSamsungの半導体サプライヤ首位の座は終わる様相の旨。

◇Samsung's Top Sales Might Not Last (4月26日付け EE Times India)

その足元のSamsungの1-3月四半期業績が発表され、またまた過去最高を更新する営業利益という勢いである。スマホの低迷を活発なサーバ需要が十二分に補うという現下の各社業況があらわれるところとなっている。

◇Samsung Electronics flags mobile weakness as chips power record first-quarter profit-Samsung warns on mobile, display weakness while chips soar (4月26日付け Reuters)

◇サムスン半導体部門、6四半期連続最高益、1〜3月−米中のサーバ需要拡大 (4月26日付け 日経 電子版)
→韓国サムスン電子が26日発表した2018年1〜3月期連結決算。売上高が前年同期比20%増の60兆5600億ウォン、営業利益が同58%増の15兆6400億ウォン(約1兆5640億円)。堅調なメモリ市況を追い風に、主力の半導体部門の営業利益が6四半期連続で過去最高を更新、米国や中国のIT大手などのサーバ需要が拡大した旨。サムスンは26日、4〜6月期の業績についてはスマートフォン事業などの低迷で1〜3月期を下回る可能性があるとの見方を明らかにした旨。


≪市場実態PickUp≫

【国際展示会関連】

まずは、北京自動車ショー(Beijing Motor Show)(2018年4月25日〜5月4日)が開かれており、やはり自動車、なかでも中国が制覇を目指す電気自動車(EV)はじめ以下の注目である。

◇European Automakers to Add Alibaba Voice Assistant to Cars (4月23日付け EE Times)
→今週のBeijing Motor Show(2018年4月25日〜5月4日:中国北京の中国国際展覧中心)を控えて、欧州の自動車メーカー3社が、connected carアプリ・コンパチsmart機器にAlibabaのsmart音声assistantを加える旨。中国におけるDaimler, Audi, およびVolvoの車の持ち主が、AlibabaのTmall Genie音声制御assistantを用いて、音声指令により家から燃料levels, 走行距離, およびエンジン&電池状況を監視、並びにドア、窓および空調を制御できる旨。

◇中国、EVで覇権狙う、北京自動車ショー開幕 (4月25日付け 日経 電子版)
→世界最大級の自動車展示会、北京国際自動車ショーの報道向け公開が25日午前に始まった旨。電気自動車(EV)に傾斜する中国メーカーに加え現地で一定の生産比率を義務付けられる日米欧勢も電動技術を誇示した旨。エンジン車では先進国の壁を越えられなかった中国がEVを機にゲームチェンジを図る狙いが展示からうかがえる旨。

もう1つ、世界最大の産業見本市、ハノーバーメッセ(2018年4月23〜27日)が開催され、ここでも中国の進出ぶりである。

◇独産業見本市が開幕、IoT・ロボ技術勢ぞろい、5000社出展、中国勢に注目 (4月24日付け 日経産業)
→電機・機械メーカーなど5000社以上が出展する世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ」が23日、独北部のハノーバーで開幕、工場のあらゆるデジタル情報を取り込んで生産改善するシステムや、最新のロボット技術などが勢ぞろいする旨。「ハノーバーメッセ」は世界約75カ国・地域からの出展があり、会期中に20万人以上の来場者数を見込む旨。国別では最も多いドイツから2000社、次いで中国から約1000社が参加する旨。

【SK Hynixも絶好調業績】

Samsungの連続最高の業績に上で触れたばかりであるが、メモリ半導体2番手の同じ韓国のSK Hynixの第一四半期業績も最高更新の字句が見られている。
スマートフォンの先行き、NANDの単価下落という懸念をサーバ関連DRAMが大きく払拭している状況がうかがえている。

◇SK Hynix echoes TSMC with warning of slower mobile chip growth-SK Hynix posts higher Q1 profit, warns on mobile chips (4月24日付け Reuters)
→SK Hynixの第一四半期販売高が前年同期比38.6%増、net profitが同64.4%増、operating profitが同77%増の$4 billion。同社は、スマートフォン用半導体の伸びの鈍化を警告、サーバDRAMsなどhigh-end microchipsの力強い需要で帳消しになる旨。

◇SK Hynix 1Q18 profits surge over 70% (4月24日付け DIGITIMES)

◇(LEAD) SK hynix posts second-highest quarterly earnings for Q1 (4月24日付け Yonhap News Agency (South Korea))

◇SKハイニックス最高益、営業益77%増、サーバ用好調、1〜3月 (4月25日付け 日経)
→韓国・SKハイニックスが24日発表した2018年1〜3月期連結決算。売上高が前年同期比39%増の8兆7200億ウォン、営業利益が同77%増の4兆3670億ウォン(約4360億円)。営業益は1〜3月期の過去最高を更新。米IT大手が運営するサーバ向けの需要が増えた旨。SKのDRAM単価は、前の四半期(2017年10〜12月)に比べて9%上昇、一方、NAND型フラッシュメモリの単価は1%下落した旨。

【プロセスnodeの表記】

最先端プロセスnodeが10-nmから7-nmをうかがうところまできているが、業界を引っ張ってきているIntelがその表記について議論を巻き起こしている。

◇Intel re-ignites node controversy-Intel brings up quarrel over node names, drawn gate lengths (4月23日付け Electronics Weekly (UK))
→Intelが再び、node-namingの論議をかき回しており、SEC提出文書で競合の優位性を述べている旨。何10年もの間、同社のプロセス技術の状態はdrawn gate lengthの大きさで測られ、ITRSがウェーハ10K枚/年と定義した量産での半導体としている旨。作られたプロセスを表わすのに用いられる数字の大きさのfeatureが含まれないのが普通になっているが、しかしながら、あるプロセスが確立されたと考えられる前に量産にあることは依然仮定されている旨。今やIntelはその慣習もなしで済まそうとしているように見える旨。TSMCおよびSamsungは今年7-nmプロセスで生産するとしているが、TSMC/Samsung 7-nmプロセスと同等と考えられるIntelの10-nmプロセスの生産が始まるのは2019年以降の旨。

問題の根っことして、先端プロセスnodesにおける実情の一端があらわされている。

◇More Nodes, New Problems-Acceleration of advanced processes, skyrocketing complexity and cost, and concerns about IP availability are raising some difficult questions.-New process nodes mean more problems (4月26日付け Semiconductor Engineering)
→先端プロセスnodesが予想より早く採用されている一方、新しい課題があらわれている旨。「設計ルールマニュアルは今や何1000ページあり、他の層にインパクトを与えないで如何に変更するか、レイアウトチームは答えを出すのに頭を痛めている。」と、eSiliconのvice president of IP engineering、Deepak Sabharwal氏。

そのIntelの10-nm半導体の量産時期について、先延ばしが業績発表とともに次の通りあらわされている。

◇Intel Delays 10-nm Volume Production Until 2019 (4月27日付け EE Times)

◇Intel 10nm Production Postponed Until 2019 (4月27日付け EE Times India)
→Intelが、big name半導体architectの指名を発表、PCの先を多角化するmulti-yearの探求がついに利益を生んでいるとさらに実証の旨。しかし同社はまた、10-nm半導体の量産が2018年後半から2019年になるとし、歩留まり改善の進展が予想より遅れている旨。該歩留まり問題は10-nmに必要なmulti-patterningの量から生ずる欠陥によるものであり、Intelが7-nmでextreme ultraviolet(EUV) lithographyを使い始める前の最後のnodeである旨。

【TSMC関連】

ファウンドリー最大手、TSMCの今年の売上げおよび利益について、7-nmプロセスが記録的に押し上げるという見方があらわされている。上記の慎重なIntelとの対比が見られている。

◇TSMC may post record profits for 2018 on 7nm volume production-TSMC seen making record 2018 profits from A12, other 7nm chips (4月23日付け DIGITIMES)
→業界筋発。TSMCが、Appleの2018年新iPhoneモデル用のA12 applicationプロセッサ製造、およびQuacommの新世代スマートフォン半導体処理に向けた儲かる受注の遂行に向けて、今年後半に7-nmプロセスの量産を徐々に立ち上げ、2018年に記録的な利益を上げる様相の旨。先端7-nmプロセスの売上げ比率が2018年に20%に達すると見ており、今年後半の売上げおよび利益が見通しを上回って年間売上げが10%超の伸びとなる可能性の旨。

もう1つ、TSMCのファウンドリー市場での圧倒的な位置づけについて昨年の集計データによる再確認である。

◇TSMC continues to dominate the worldwide foundry market (4月25日付け ELECTROIQ)
→IC InsightsのMcClean Report、April Update to the 2018 editionより。2017年の世界ファウンドリー市場$62.3 billionについて、トップ8社(販売高≧$1.0 billion)で88%を占めた旨。TSMCが販売高$32.2 billionで圧倒的首位、第2位のGlobalFoundriesの5倍以上、第5位のSMICの10倍以上の旨。2017年主要ファウンドリー販売高データ:
http://electroiq.com/wp-content/uploads/2018/04/1950c6d7-11be-4caa-ad2e-1b4319edc1b9.png

◇TSMC continues to dominate global foundry market, says IC Insights (4月26日付け DIGITIMES)

【メモリ関連の動き】

NANDフラッシュメモリの価格下落が続いている。

◇NAND型、一段と下落、スポット (4月24日付け 日経)
→データの長期保存に使う半導体メモリ、NAND型フラッシュメモリのスポット(随時契約)価格が一段と下落している旨。指標となるTLC(トリプル・レベル・セル)128ギガビット品は現在、1個3.07ドル前後。4月上旬と比べ1割ほど安い旨。東芝メモリなどメーカー各社が大容量に適した3次元品の量産を進めているほか、中国のスマートフォン向け需要の減速などが影響している旨。

DRAMについて、Micronが台湾拠点での生産対応拡大を図っている。

◇Micron to build up Taiwan fabs, boost recruitment-Micron to expand DRAM production in Taiwan (4月25日付け The Taipei Times (Taiwan))
→Micron Technologyが、約1,150人の新しい従業員を雇って台湾の同社工場でのDRAM生産capabilitiesを格上げ、DRAM outputを市場需要対応に向けて高める旨。該Taichung(台中)拠点では、high-end IC実装および車載用DRAMsテストサービスにおいてofferingsを拡げる旨。

Samsungは、車載対応規格の最先端DRAMの量産を開始している。

◇Samsung mass-produces new automotive DRAM chip-Samsung puts automotive DRAM into volume production (4月25日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→Samsung Electronicsが、車載応用はじめ温度拡張使用向け16-gigabit LPDDR4X DRAMの量産を開始、該低電力メモリ半導体は10-nmプロセスで作られる旨。

◇Samsung begins mass production of 10nm-class 16Gb LPDDR4X DRAM for automobiles (4月26日付け ELECTROIQ)
→Samsung Electronics Co., Ltd.が、自動車用10-nanometer級16-gigabit(Gb) LPDDR4X DRAMの量産開始を発表、該最新LPDDR4Xは、高性能および高エネルギー効率を特徴とする一方、車載応用向けにthermal enduranceレベルを大きく高めている旨。該10nm-class DRAMはまた、最高密度をもって業界最高速の車載DRAM-ベースLPDDR4Xインタフェースを可能にしている旨。


≪グローバル雑学王−512≫

人工知能(AI)およびそれが入っていくロボットに使われないよう、如何に使いこなすかを、

『AIロボットに操られるな!人工知能を怖れず使いこなすための教養』
 (大塚 寛 著:ポプラ新書 139) …2017年12月7日 第1刷発行

より実態を知って考えてきたが、最後の章を迎えての前半である。我が国では産業ロボットが中心と半導体の世界でも長らく接してきたところであるが、今後の様々なサービス、コミュニケーションに向けたAIロボットを受け入れる上での我が国の根深い構造問題と打開していくための意識改革が熱く語られている。我が家で使いこなせずに押し黙ったままのAIスピーカーで端的にあらわされる感じ方である。


第5章 目的ある自動化のために
 業界への提言と超えるべきハードル =前半=

□産業ロボット対非産業ロボット 〜無駄な対立構造〜
・日本では長らく産業ロボットが業界の中心
 →今後私たちの生活に直接的な影響を及ぼす非産業ロボット
  …発展を担うキープレイヤーは、IT企業
・1999年以来、(著者は、)ITとロボットの垣根を取り払うことを目標にしながらこの業界に
・産業ロボットが議論の主体になってしまう最大の欠点
 →用途が広がらないこと

□「ロボット対人間」という対立構造を捨てる
・さらにいえば、ロボット不要論がいまだに根強い日本
 →人間の作業をロボットに置き換えることに対する、生理的な不快感
・ロボットが職場や生活空間に入ってくること
 →「足し算(労働力の補完)」と「掛け算(人間の能力の拡張)」をもたらす
 →その変化が急に起きるとどうしても不都合なことも起きる
  →どう調整するか、今の私たちの世代がもっと議論すべき

□もっと本質的な議論を
・21世紀にもなってロボットと人間を対立関係で引きずって見ていることが大きな問題
 →相当根深い日本での該対立構造
 →ロボットの定義や目的、用途別のカテゴライズが必須
  →国家レベルで行わないといけないこと

□「形」より「効能」にフォーカスを 〜脱ヒューマノイド〜
・魅力的な非産業ロボットが今後、どんどん進化していくため
 →まずはヒューマノイド型ありきを忘れること
・そのロボットの機能、つまり何の目的で使うかをきちっと定義
 →実現するための要素技術を集めてきて、1つのサービスロボットを作る
 →この発想をもっと持つ必要

□いずれ車に溶け込むトヨタのKIROBO
・2017年5月、トヨタから手のひらサイズのヒューマノイド型ロボット、キロボ・ミニ(KIROBO mini)の発売
 →最終的にはキロボ・ミニと車が一体化するような形を目指しているのでは
・車のロボット化が進んで、車から得られる恩恵が増え、車全体に対して感謝の感情が自然と出てくるようになった時、キロボ・ミニの役割は終わるのかも

□コミュニケーションロボットよりリアルなコミュニケーションの促進を
・社内のコミュニケーション不足が問題になっている今の日本
 →リアルなコミュニケーションを促進させるロボットも並行してもっと出てくるべき

□サービス提供者としての意識を持つ
・日本で「ヒューマノイド病」が根深いのは、アニメの影響が大きい
 →ロボットの恩恵を享受できるのは、ロボット好きの人が中心に
 →一般の人には飽きられてしまうという悪循環を、ここ10年近くずっと
・一方、海外のロボットはサービスロボット本来のあり方を体現
 →ルンバであり、スマートスピーカー
  …人と密接な関係にある要素技術

□軍事技術をベースに技術発展を続けるアメリカ
・アメリカから続々と生まれている突出した機能をもったロボット技術
 →国を挙げて行っている
・技術開発を主導しているのは軍の外部組織、DARPA
 →莫大な予算を持って最先端の軍事ロボット開発を推進
  …インターネットの原型、ARPANET
  …GPSシステム
  …ルンバ(調査ロボットの技術を応用)
  …手術支援ロボット「ダヴィンチ」
  …ボストン・ダイナミクス社の四足歩行ロボット
  …衛星写真
・DARPAが特徴的なのは、ハイリスクハイリターンの事案しか行わないこと
 →事業化の目処がたった時、ベンチャーキャピタルがすぐに資金提供をするような経済とのスムーズな連携ができているのもアメリカの特徴

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