セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト
セミコンポータル

Mobile World Congress(MWC)でも注目、AIおよび5G、そしてS9

世界最大のモバイル機器イベント、Mobile World Congress(MWC)(2018年2月26日〜3月1日:Barcelona)に半導体関連で注目、ここでも2022年までにすべてのスマートフォンの80%にon-device AI capabilitiesが搭載されるとGartnerが見ている「人工知能(AI)」、および平昌五輪でも話題になり5G-capableスマートフォンの登場が間近となっている次世代の高速携帯通信規格「5G」がキーワードという受け止めである。さらに、サムスン電子が最新のスマートフォン「S9」をMWCに合わせて発表、今後の市場焚き付け如何に注目するところである。

≪新たな味付け&急速な普及に向けて≫

人工知能(AI)に向けた取り組みとして、まずはAIをsensingデバイスに適用したstartup、GreenWaves Technologiesのサンプル半導体である。

◇AI Comes to Sensing Devices (2月26日付け EE Times)
→startup、GreenWaves Technologies(Grenoble, France)が、電池動作sensingデバイス上で画像、音声および振動AI解析を行うよう設計されたappsプロセッサ、GAP8を打ち上げ、RISC-V及びPULP open-sourceプロジェクトで構築の旨。Greenwavesの最初のサンプル半導体は先週TSMCから出たばかり、55-nm低電力プロセスにより作られている旨。この新構想を携えて、同社は今週、Mobile World Congress(BARCELONA)およびEmbedded World(Nurnberg, Germany)の両方でGAP8プロセッサおよびGAP8ソフトウェア開発kitを投じている旨。

◇MWC: GreenWaves GAP8 takes AI to Sensing Devices-Always-on face detection with mere milliwatts of power, indoor people counts and presence detection on battery power for years. (2月27日付け EE Times India)

MediaTekの同社AI技術を駆使したHelio P60モバイルプロセッサである。

◇Mobile AI Race Unfolds at MWC-March of the mobile processors with AI tech at MWC (2月26日付け EE Times)
→MediaTekが、同社NeuroPilot AI技術を用いたmultiple-core artificial intelligence processing unit(mobile APU)搭載スマートフォン半導体として、Helio P60モバイルプロセッサを設計の旨。Linley GroupのMike Demler氏がMobile World Congress(Spain)にて、Apple, HuaweiおよびQualcommはAIを新しいhandsetsに持ち込むよう最新モバイルプロセッサにneuralエンジンを組み込んでいる、と特に言及の旨。

◇MWC: MediaTek Aims for Upper Midrange with AI (2月27日付け EE Times India)

XiaomiもスマートフォンAI半導体事業に参入したいとしている。

◇Xiaomi ‘doing a lot of research’ on A.I. chips for smartphones, top exec says-Xiaomi wants into the smartphone AI chip business (2月26日付け CNBC)
→Xiaomiのinternational businessヘッド、Wang Xiang氏。Xiaomiはスマートフォン半導体へartificial intelligence(AI)技術を取り入れようとしており、自前のAI-specific phone半導体設計は定まっていない一方、他のチップセットメーカーからの強力なパートナーとの連携強化を引き続き行っていく旨。

Qualcommからは、中国市場を睨んで手ごろにAI featuresを盛り込めるSnapdragon 700プロセッサラインである。

◇New Qualcomm chips to put AI, premium features in cheaper phones-The Snapdragon 700 line of processors will power more affordable devices this year, especially in China.-Qualcomm chip delivers AI features to affordable phones (2月27日付け CNET)
→QualcommのSnapdragon 700プロセッサラインから各社は、低コストの方の電話でartificial intelligence(AI) featuresを盛り込める旨。該プロセッサは、中国での競争を高めると見込まれ、high-end features搭載の低コスト電話の需要が特に高い旨。

STMicroelectronicsは、独自に取り組むembedded AI製品を披露している。

◇ST Projects Embedded AI Vision-ST talks about AI tech at MWC (2月28日付け EE Times)
→STMicroelectronicsが、Mobile World Congress(Spain)にてembedded artificial intelligence(AI)製品を披露、同社President and CEO、Carlo Bozotti氏は、該3つの新製品は社内開発であり、AIコアに向けたArmのProject Trilliumとは連携していない旨。

◇MWC: ST Demos Embedded AI Solutions (3月1日付け EE Times India)

AI features搭載への流れから、各社の展示にAIソフトを説明するグーグルの関係者が見られる状況があるとしている。

◇IT展示会、グーグルの「説明者」が増えるわけ−携帯見本市MWC (2月28日付け 日経 電子版)
→26日からスペイン・バルセロナで開催中の世界最大のモバイル機器見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」。スマートフォンメーカーの展示ブースで目を引くのが音声認識ができる人工知能(AI)ソフトを説明するグーグル関係者。メーカーよりもグーグルの説明に人が集まる光景は、ソフト主導型のいまのスマホ時代を物語る旨。「アシスタント機能の使い方を説明しますよ」。中国通信機器の大手、中興通訊(ZTE)のスマホブースをたずねるとグーグルのロゴ入りの服を着た人が近づいてきた旨。

次に、「5G」関連。まずは、Huaweiの5G-capableスマートフォンに向けたチップセットの披露である。

◇Huawei unveils its first 5G chip in a challenge to Qualcomm and Intel-Huawei challenges Qualcomm and Intel with 5G chip (2月25日付け CNBC)
→Huaweiが日曜25日、Huawei Balong 5G01チップセットを披露、2018年後半6ヶ月の間に5G-capableスマートフォンを市場投入する旨。該チップセットは、2.3 gigabits/secondでデータのダウンロードが行える旨。

5Gの2019年の商用化に向けた動きが、今回のMWCで以下の通り続いている。

◇ノキア、高周波通信でフェイスブックと協業へ−携帯見本市MWC (2月26日付け 日経 電子版)
→フィンランド通信機器大手、ノキアは25日、60ギガヘルツ帯の高い周波数帯(「ミリ波」:狭いエリアで大容量のデータをやり取り可能)を使った無線通信分野で米フェイスブックと協業すると発表、光回線と無線をつなぐ「ワイヤレスPON(Passive Optical Network)」という制御技術を生かし、フェイスブックが都市部などで展開を目指している高速無線通信サービスの開発を後押しする旨。スペインのバルセロナで26日から開かれる世界最大の携帯見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」に合わせて明らかにした旨。

◇次世代通信「5G」、2019年商用化に動く世界 (2月27日付け 日経 電子版)
→次世代の高速携帯通信規格「5G」の2019年の商用化に向けて、世界の通信事業者や機器メーカーが一斉に動き出した旨。スマートフォン向け高速通信のほか、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の進化やつながるクルマ「コネクテッドカー」の開発など、世界的な投資やサービスの高度化に弾みがつきそうな旨。スペイン・バルセロナで26日に開幕した世界最大のモバイル機器見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」での記者会見などで、各国の通信機器メーカーや通信事業者が相次いで5Gの商用化計画の2020年からの1年前倒しを明らかにした旨。

◇MWC: Are Your 5 Fingers Blocking Your 5G? (3月2日付け EE Times)
→昨年12月に完了した初の5G New Radio標準、Release 15をしっかりおさえ、carriersおよび技術サプライヤが今週Mobile World Congressにやってきて5G半導体, antennas, interoperability testing results, 新たな連携, および5G商用運用計画の発表をたくさん行った旨。

そして、スマートフォンおよび半導体でもメモリの熱い活況から業界を引っ張るSamsungからは、以下の通りsocial mediaに重点化した最新のスマートフォン「Galaxy S9」が発表され、市場を如何に焚きつけられるかに注目である。

◇Samsung launches Galaxy S9 with focus on social media (2月26日付け Reuters)

◇サムスン、最新スマホ発表 首位維持なるか−MWC、26日開幕 (2月26日付け 日経 電子版)
→携帯見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」の開幕に先立ち、韓国サムスン電子が最新のスマートフォン「S9」を3月16日から販売を始めると発表、自分の顔から3Dの絵文字を作る機能に加え、カメラの性能を高めた旨。電池の発火問題をうけ昨年はスマホの発表を見送っており、鈍化の見え始めたスマホ市場での首位の維持を目指す旨。

◇スマホ・家電連携に活路、サムスンが新「ギャラクシー」、スマートホーム、アプリ統合、一度に操作 (3月1日付け 日経)
→韓国サムスン電子がスマートフォンを中心に家電をつなぐ「スマートホーム」の構築に本腰を入れる旨。今月発売する新型スマホで、これまで家電ごとに分かれていた操作アプリを統一。利用者の目的にあわせてテレビやエアコンなどを1回の操作で制御する旨。スマホの成長に減速感が強まる中、大手スマホメーカー間で開発競争が激化しそうな旨。「サムスンは新しい形のスマホが必要な時期に来ている」と、2月25日の新型スマホ「ギャラクシーS9」の発表会にて、スマホ事業を統括する同社の高東真(コ・ドンジン)社長。


 ≪市場実態PickUp≫

【Qualcomm対Broadcom】

両社応酬、にらみ合ったまま3月6日の株主総会での株主の判断を待つ状況となっているBroadcomのQualcommに対する買収の仕掛けの件であるが、米国・トランプ政権の中でも波紋を呼んでいる。

◇Broadcom Accuses Qualcomm of Trying to Delay Proxy Vote (2月26日付け EE Times)
→Broadcomが、Qualcommは来週予定のQualcomm株主による代理投票を遅らせるために取引話し合いへの関心を装っているとして、$117 billion取引についてnon-disclosure agreement(NDA)に入り交渉を続ける旨のQualcommによる要求を呼びかけている旨。「Qualcommが今日描いているプロセスが迅速な合意に繋がるものとは思わない。」とBroadcom。

◇Broadcom calls Qualcomm's offer for price talks 'engagement theater'-Qualcomm offers to negotiate on price with Broadcom (2月26日付け Reuters)
→QualcommがBroadcomと合併についてより適当する価格を交渉するよう提案する一方、Broadcomはこの最新の申し入れを"theater"として拒絶の旨。
Qualcommは依然来週年次総会を開催する意向、そこでQualcomm boardに向けたBroadcomの6人の候補者が株主の支持をえられるかどうかがわかる旨。

◇Broadcom, Qualcomm Trade Shots Over Commitment to Make Deal (2月26日付け Bloomberg)

◇Exclusive: Secretive U.S. security panel discussing Broadcom's Qualcomm bid - sources (2月27日付け Reuters)
→本件3つの事情通筋発。米国の安全を冒す可能性のある合併を止められる国家安全panelが、ライバルのQualcomm社を買収するシンガポールの半導体メーカー、Broadcom Ltdの計画に目を入れ始めている旨。

◇Broadcom Bid for Qualcomm Raises U.S. Security Concern-Broadcom's hostile bid for Qualcomm draws in the government (2月28日付け Bloomberg)
→シンガポール・BroadcomのQualcommに対する敵対的買収入札が、Trump政権内で議論を起こしている旨。国防総省がCommittee on Foreign Investment in the USを通して国家セキュリティの見地から該買収提案を疑問視している一方、財務省は昨年米国にcorporate headquartersを移すとしたBroadcomを支持している旨。

もつれにもつれた本件もあとがなく、以下の経緯を経て6日の決着を待つことになる。

◇13兆円買収、6日決着、ひと目でわかるクアルコム攻防戦 (2月28日付け 日経 電子版)
→IT産業で過去最大となる買収劇がヤマ場を迎えている旨。シンガポール半導体大手、ブロードコムが米クアルコムに対し約13兆円の買収を提案。あらゆるモノがネットにつながるIoT時代の覇権を握ろうとするが、クアルコムが拒否し、業界他社や金融機関を巻きこんだ攻防へと発展。3月6日に開かれるクアルコムの株主総会で株主による判断が下る旨。以下の項目分析:
 「ファブレス」1位と2位
 拒否、そして委任状争奪へ
 買収額を引き上げ
 大きく異なる企業文化 …資本の論理で動くブロードコムと技術主導のクアルコム

【微細化最前線】

SPIE Advanced Lithography conference(2018年2月25日〜3月1日:San Jose Convention Center)の場にて、EUV lithographyの最新状況があらわされている。

◇EUV Defects Cited in 5-nm Node-Random errors cloud chip roadmaps (2月27日付け EE Times)
→SPIE Advanced Lithography conference(2018年2月25日〜3月1日:San Jose Convention Center)にて。5-nm nodesでランダム欠陥がextreme ultraviolet(EUV) lithographyにおいてあらわれており、それらを除去する技法を駆使しているが、これまでのところ明確な解決法が見えない旨。
Globalfoundries, Samsung, およびTSMCが来年の7-nm生産に向けて250-W光源EUVシステムを競うなか、該欠陥は、半導体製造のコスト&複雑度増大に対する万能の方策がないことを示している旨。

◇ASML Updates EUV Roadmap-NXE 3400B hits 140 wafers/hour in lab (2月28日付け EE Times)
→ASMLがSPIE Advanced Lithography conference(2018年2月25日〜3月1日:San Jose Convention Center)にて、同社最新extreme ultraviolet(EUV) lithographyシステム性能およびロードマップの更新で段階的な進展を披露の旨。週末を通じて該NXE 3400Bシステムは、オランダの同社headquartersにて245-W光源を統合、140 wafers/hourを達成しており、ASMLは、該光源を150 wafers/hourのスループットに向け250 Wに調整、7-nmプロセスnodes用に6月前に顧客への出荷を目指す旨。

imecがCadenceと連携して、業界初、3-nmテスト半導体のtape outを行なっている。

◇Cadence, Imec Disclose 3-nm Effort-64-bit CPU tapeout expected later this year (2月28日付け EE Times)
→Cadence Design SystemsとImec research instituteが、名づけていない64-ビットプロセッサの3-nm tapeoutに向けて取り組んでいる旨。該活動は、extreme ultraviolet(EUV)およびimmersion lithographyを組み合わせて今年後半にworking半導体を作る狙いの旨。

◇Cadence, imec tape out 64bit MCU test chip at 3nm-Cadence teams with imec on an MCU with 3nm features (2月28日付け New Electronics)
→nanotechnology research centre、imecが、業界初、3-nmテスト半導体のtape outを行なっている旨。Cadenceと連携する該プロジェクトは、CadenceのInnovusおよびGenusソフトウェア一式とともにEUVおよび193nm immersion lithographyで焦点を合わせた設計ルールを用いて完了している旨。

【2件のM&A】

半導体メーカー、Microchip Technologyによる米国最大の軍事&航空宇宙半導体装置サプライヤ、Microsemi社の買収が、以下の通り約$8.35 billionで合意に至っている。

◇Microchip Technology in talks to buy Microsemi: source-Report: Microchip negotiates to acquire Microsemi (2月27日付け Reuters)
→本件事情通筋発。半導体メーカー、Microchip Technologyが、米国最大の軍事&航空宇宙半導体装置サプライヤ、Microsemi社買収に向けて話し合っている旨。

◇Microchip to Buy Microsemi for $8.35 Billion (3月1日付け EE Times)
→Microchip Technology(Chandler , Arizona)が、1日木曜発表された最終合意のもと、Microsemi社(Aliso Viejo, California)を約$8.35 billion in cashで買収する計画の旨。該取引により、Microsemiの売上げが約60%を占める通信、航空宇宙および防衛市場などいくつかの末端市場でのMicrochipのプレゼンスが大きく拡大する旨。Microchipは、該買収により同社のサービスできる市場が約$18 billion拡がって$50 billion以上になるとしている旨。

◇Microchip to buy Microsemi for about $8.35 billion-Microchip signs $8.35B deal to acquire Microsemi (3月1日付け Reuters)
→Microchipは、該取引について2018年第二四半期の間に完了予定の旨。

◇Microchip Agrees to Buy Microsemi for $8.35 Billion (3月1日付け Bloomberg)

◇Microchip Technology Agrees to Buy Microsemi-Microchip to pay $68.78 a share for Microsemi, or $8.3 billion (3月1日付け The Wall Street Journal)

上記のMobile World Congressを舞台に、昨年sonar-on-chipを打ち上げたstartup、Chirp Microsystemsに対して、今年は日本のTDKが買収する発表が行われている。

◇Chirp Slurped up by TDK-The sonar-on-chip startup to live in the same ecosystem with InvenSense (2月28日付け EE Times)
→1年前のMobile World Congressにて同社初の高精度、超低電力、超音波sensing開発プラットフォームを打ち上げた従業員15人のstartup、Chirp Microsystems(Berkeley, California)が、今週のBarcelonaには日本のTDK社に買収される契約を携えて戻ってきている旨。TDKのBoard of Directorsは2月28日に該取引を承認、数日で完了見込みの旨。

◇Japan's TDK Scoops Up Berkeley's Chirp, Maker of Sonar Micro-Chip (2月28日付け Xconomy)

◇Sonar-on-chip Startup Chirp Snapped up by TDK (3月1日付け EE Times India)

【メモリが引っ張る韓国】

Samsung ElectronicsおよびSK Hynixと、高価格で絶好調のメモリ半導体2社が如何に昨年の韓国経済を引っ張ったか、如実に示す以下の内容である。

◇Chipmakers drove corporate growth in South Korea last year-Corporate growth in South Korea was led by Samsung, SK Hynix in 2017 (2月25日付け United Press International)
→Chaebol-dot-com発。Samsung ElectronicsおよびSK Hynixが、2017年の韓国のトップ100社についてのoperating profit、34.7%増の$154 billionを引っ張った旨。それらメモリ半導体2社を除くと、earnings増加は2016年に比べて9%止まりの旨。

少なくとも今年前半について、引き続き半導体輸出の伸びを強気に読んでいる。

◇S. Korea's chip exports forecast to continue strong growth in 2018: experts-S. Korea's chip exports were up 53.8% in Jan. (2月25日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→業界エキスパート、日曜25日発。韓国の今年前半の半導体輸出が引き続き堅調な伸びを示して、月次出荷が$10 billionを上回る見込みの旨。韓国・Ministry of Trade, Industry and Energy(MoTIE)によると、1月の半導体出荷が前年同月比53.8%増の$9.86 billionで史上2番目の月次販売高。昨年9月の同73.3%増$9.88 billionがこれまでの最高であり、以降5ヶ月連続で$9 billionを上回っている旨。該エキスパートは一層強気の読みの旨。

【スマートフォン出荷】

昨年第四四半期についてスマートフォンの出荷数量が初めて前年比割れとなるデータが発表されたが、2018年は低い一桁ながら伸びを取り戻すという見方がすぐさまあらわされている。

◇Smartphone Shipments Decline for First Time (2月27日付け EE Times)

◇Growth Expected to Return to Smartphones (3月1日付け EE Times)
→IDC発。スマートフォン数量が、第四四半期に初めて減少の後、2018年には低い一桁の伸びに戻す様相の旨。全体市場は2017年から2022年までの期間でcompound annual growth rate(CAGR)が2.8%に達する予測、1.68 billion台に増大する旨。該レポートは、Gartnerからのそれに沿っている旨。


≪グローバル雑学王−504≫

いまや日々、動き&進展が目に入ってくる人工知能(AI)ということで、手っ取り早くタイトルに惹かれて読み進めた書、

『知識ゼロからの 人工知能入門』
 (清水 亮 著:スマート新書 003) …2017年12月1日 初版第1刷発行

が、4回目の今回で読みおさめとなる。トップ棋士を破って注目された「AlphaGo」の強さの秘密、「深層強化学習」について、そして人工知能でどんな未来がやってくるか、が触れられている。人が人を思い遣る真心よりも価値の高いものは、やはり人間しか生み出すことができない、と知能革命後の世界観で締められている。


第7章 人工知能の本命!? あらゆるゲームを攻略する深層強化学習

・深層学習の成果を一般に広く印象づけた出来事
 →Google傘下のDeepMind社が開発した「AlphaGo」というAIが、人間のトップ棋士、イ・セドル(李世○[=石の下に乙])九段を破った
・私(著者)はかつて日本棋院の協力のもと、囲碁ゲームの開発などを担当した経験
 →如何に囲碁が難しい題材であるかを肌で

□なぜ囲碁は難しいのか
・まず単純に碁盤の持つ情報量が膨大
 →オセロ8x8、将棋9x9に対し、囲碁は19x19
・囲碁は将棋と違って、「どのコマが重要か」という強弱がない
 →囲碁は「どれが重要なのか」という「感覚」をプログラムに獲得させなければならない
 →それまでのコンピュータがやっているような逐次処理ではプログラミングすることがほとんど不可能

□AlphaGoが強い理由
・AlphaGoの強さの秘密は、「深層強化学習」である
 →AlphaGoは人工知能が人間の棋士と同じ「勝負勘」を獲得できることを世界で初めて示した
・強化学習そのものは、ある状況が与えられたときにどのように振る舞うのが最も効果的か学習する
 →ある状況に対する行動が、後々どのように影響を及ぼしたのか学習する必要
・「状況」の認識を深層ニューラルネットワークの一種、「畳込みニューラルネットワーク」にやらせることによって劇的な性能向上を得ることができた
 ⇒深層強化学習
・AlphaGoでは盤面の情勢の判定に畳込みニューラルネットワークを使う
 →文字通り盤面を「見て」情勢を判断
・次にAlphaGoは「次に打つべき手」を画像として想像する
 →何手か先まで打った後で、最終的にその手が良かったのかどうか、遡って学習する
・まったく同じ深層強化学習ネットワークが、その他のゲームにも適用可能なことが明らかに
 →数年前は世界がアッと驚いたその成果も、いまは誰でも入手可能なサンプルプログラムのレベルまでに落とし込み

□人工知能のほうが人間よりもうまく解決できる?
・最新の深層強化学習テクニックでは、「好奇心」を人工知能に組み込んでいる
 →それまで不可能だった3D迷路から脱出することもできるように
・深層強化学習が意味するのは、「ゲーム化が可能なあらゆる問題は人工知能の方が人間よりもうまく解決できる」ということ」
 →深層強化学習そのものとともにこれから必要とされてくるのは、既存の難問を、どのようにして適切に「ゲーム化」できるかというゲームデザインの能力
  …「数理モデル化」

第8章 人工知能で実現される未来

・最先端の深層学習を使ったAIにできること
 *データの識別…画像や文章、音楽、動画、プログラムなどの分類
 *データの生成…画像や文章、音楽、動画、プログラムなどの生成
 *判断力の獲得…深層強化学習によるゲームの自動攻略
・あらゆる組み合わせでのデータ生成が可能に
 →Googleは、汎用的なツール、Tensor2Tensorを発表

□どんな未来がやってくる?
・いまのところ、ディープラーニングは画像分野を得意に
 →将来的にはあらゆるデータに対して同じことが可能に
 →※小説を読ませたら動画になる、勝手に挿絵が出てくる
  ※会議室にAI搭載機器を置いておくと、自動的に議事録が生成、プレゼンのスライドが生成
・強化学習を搭載したロボット漁船やロボット農場
・ロボット料理人によるロボットファミレス
・ビットコインに代表されるブロックチェーンのような非中央集権的な経済の流れも加速
 →ブロックチェーンという技術を使って、ネットワークにいるすべての人で価値を作り出す
 →高速のマシンを持っていれば、ビットコインの「採掘」に参加でき、ビットコイン全体の健全運用にはコンピュータによる膨大な計算処理が必要
 →その計算処理を手伝った人には、ビットコインが報酬として支払われる
  …「採掘」あるいは「マイニング」
・相場取引は、基本的に人間はAIには絶対勝てない
 →これから参入する人はすべてカモにされる運命に

□人間は哲学的な問題と向き合うことになる
・AIが何から何までやってくれる時代
 →我々は「お金とは何か」「働くとはどういうことか」といった、より哲学的な問題と向き合う必要

□知能革命後の世界で一番価値が高い人とは?
・人間が他の人間に対して提供可能な価値は「真心」しかなくなる
 →人が人を思い遣る真心よりも価値の高いものは、やはり人間しか生み出すことができない
・知能革命後の世界で一番価値が高いのは、思いやりがあり、真心を持って人と接することができる人に違いない
 →人への愛を武器に活躍する社会こそが、人工知能により生まれるであろう次なる世界の姿ではないか

月別アーカイブ

Copyright(C)2001-2018 Semiconductor Portal Inc., All Rights Reserved.