セミコンポータルでは寄稿コラムを新設、論文を募集します

基本は、セミコンポータル読者の役に立つ内容であること。技術や製品紹介がメインであるが、新しい応用技術や市場動向、ビジネス動向など、技術だけとは限らない。半導体メーカーなら新製品チップの使い方、カスタマイズの仕方などを開発ツールと共に紹介するドキュメントを取り揃えている。特に、海外企業はいわゆるアプリケーションノートと呼ぶドキュメントを、ユーザーの立場に立って企業のエンジニアが書いている。

例えばTI（テキサス･インスツルメンツ）が公開している、2012年6月のアプリケーションノートを見ると、Bluetooth搭載機器同士の間でのデータ交換を容易にするNFCチップTRF7970Aを紹介している（参考資料1）。NFCチップは個体の認証に使い、データの送受信にはBluetoothを利用するようなAndroidスマホ開発者に向けている。この場合にはNFCとBluetoothとの間でデータのハンドオーバーが求められる。Android 4.0.4にはこのハンドオーバー機能が搭載されると見られており、4.1ではNFCの応用が増えていくことが明確になりそうだ、ということが読み取れる。そうなると、NFCとBluetoothやWi-Fiとのハンドオーバーを前提にした新しい利用シーンを思い描くことができる。いわばこのICチップを先取りして1〜2年後のスマートフォンをイメージできるようになる。

セミコンポータルの読者は、こういった1〜2年の近い将来の携帯機器の仕様とイメージを思い描くことで、次の商品開発に遅れずに付いていける。こういった情報をセミコンポータルは提供したい。このために技術ユーザーの役に立つという視点での原稿を集めたい。半導体ユーザー、製造装置のユーザー、EDAユーザー向けなど、半導体および関連業界に向けたB2Bのプロフェッショナルに向けた記事が望ましい。

グローバル化の重要性は今や誰もが口にするようになってきた。世界の仕様やルールをいち早く採り入れ、どこよりも早く開発実現することこそ、世界に勝てる方程式であることがはっきりしてきた。

最近、日本企業はグローバル化を進めなければならないという意識は強くなっている。とはいえ、日本の企業は自社や自分のアピールをまだ積極的にしたがらない。国内に対しても海外に対しても、自社の強みを訴え、ユーザーを巻き込めばコラボレーションしやすくなる。セミコンポータルはその媒体となることを使命としている。

グローバルな土俵に立ち、グローバルな競争に勝つことしか日本の半導体産業の復権はあり得ない。日本のプレゼンスを上げるためにも、積極的な寄稿を募りたい。

実は、セミコンポータルのサイトを外国から見ている企業も多い。米国、台湾、韓国に加え、欧州からも見に来ている。海外企業との接触が非常に多いセミコンポータルから日本企業発の情報を発信すると、海外企業にとっても親しみが沸くようになる。やがて、海外からの信頼を得るようにもなっていく。

ただし、宣伝のトーンが強いと読者からは嫌われるため、顧客を説得するような原稿が望ましい。寄稿の要領は以下のようなフォーマットで書いていただくとありがたい；

1. どのような技術(製品あるいはマーケット手法など)を開発したのか
2. それを使うことでユーザーはどのようなメリットを享受できるのか
3. それはコスト的に見合うものなのか。なぜか
4. それを実現する上で、どのような問題があり、それをどのようにして克服してきたのか
5. 今後はどのようにしてそれを展開していく計画なのか

技術者が納得するような裏付けデータやエビデンスとなる図や写真、グラフなどを用意していただけると読者を説得できる。

ただし、あまりにも宣伝の度が過ぎたり、読者のひんしゅくを買うようなレベルであれば、編集者の判断で掲載をお断りすることもあることをご容赦願いたい。執筆される場合は、常に対象とする読者（技術者）をアタマに描き、彼らを説得するつもりで書かれると素晴らしい原稿になる。

寄稿のお申し込みは、以下のメールからお願いします；
editor@semiconportal.com

参考資料
1. Application Report: Implementing an SSP A2DP Bluetooth Audio Receiver Using NFC with TRF7970A