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半導体購入ユーザーのトップはSamsungに

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半導体を購入するユーザー企業のトップ10社が発表された。トップには昨年までのAppleに代わってSamsungが立った。3位は昨年のLenovoを追い抜きDellに代わった。昨年の順位と比べると、1位と2位、3位と4位、5位と6位、7位と8位がそれぞれ入れ替わった。

表1 半導体購入企業トップ10社 出典:Gartner

表1 半導体購入企業トップ10社 出典:Gartner


トップのSamsungと2位のAppleを合計すると半導体需要全体の18.2%を占める。SamsungとAppleの2社を合わせた需要は、2015年に比べて4億ドル増加し、合計で617億ドルに相当する半導体を消費したことになる。Appleは2016年ではiPadの販売が振るわず、PC市場でもシェアも失ったことが響いた。

また、トップ10社から姿を消したのは、Cisco Systems社で、これに代わってトップテン入りしたのは、OppoやVivoのブランドのスマートフォンで急伸してきたBBK Electronicsで、昨年の21位から9位にのし上がった。上位2社共、スマートフォンに強いメーカーであり、半導体需要をけん引するのはやはりスマホであることに変わりはない。

ただし、中国のスマホ市場は非常に変わりやすく、つい1〜2年前に一世を風靡した小米科技に代わって、OppoやVivoが出てきた。このことを考えると、中国市場の変わりやすいリスクも含めた戦略を構築していく必要があることを示している。これらのスマホ企業は中国内市場を狙っているが、外国市場に注力してきた華為科技やLenovoなどは安定した力を持っている。日本企業で唯一、トップテンに入っていたソニーは、11.7%減の60億7100万ドルにとどまっている。

また、半導体購入額全体が半導体市場となる。ここでは前年比1.5%増の3396億8400万ドル(約39兆円)となり、史上最高を記録した。折しもWSTSからも2016年12月の世界半導体販売額の発表があり、1.1%増の3389億3086万ドルとなっている。調査機関の違いは、カバーしている半導体メーカー数による。

(2017/02/06)

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