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IHSも、2014年世界半導体ランキングの速報値を発表

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2014年の世界半導体ランキング見込みを米市場調査会社のIHS Technologyも発表した。日本メーカーは円安の影響もありドル表示では伸び率が下がりそうだ。1位Intel、2位Samsung、3位Qualcommと続き、9位までは2013年と同じだが、10位は大きく変わる。

表1 2014年世界半導体ランキング(暫定速報値) 出典:IHS Technology

表1 2014年世界半導体ランキング(暫定速報値) 出典:IHS Technology


最も大きく伸ばすのは、Avago Technologiesであり、107.9%増の54億2300万ドルに成長する。次がMediaTekであり、57.5%成長しそう。両社とも企業買収による成長だが、22.9%を伸ばすSK Hynixは買収なしで業績を伸ばす。11月に発表されたIC Insightsのランキング(参考資料1)と同様、メモリメーカーが大きく伸びそうだ。

IHSによると、メモリは30%以上成長した2013年と同様、2014年も20%成長する。メモリ以外の製品が2013年は1.5%成長だったが、2014年は6.7%増となる見込みで、これが全体を引き上げ、9.4%成長になる見込みである。

メモリの中でもDRAMは2014年も好調で前年比33%成長する。次に好調な製品は、LEDの11%増、マイクロプロセッサとディスクリートもそれぞれ10%程度成長する。PLDは2013年の同2.1%増から2014年には同10.2%増と見込む。DSP/ASICは13年、31.9%減と大きく落ちたが、2014年は同3.8%増を見込んでいる。

この調査では、M&A(企業買収)の影響が大きく出ている。例えば、台湾のMstarを買収したMediaTekは昨年よりも大きく順位を上げて15位から10位にランクインする。また、Avago Technologiesは、LSI(旧LSI Logic)とPLX(PCI ExpressインタフェースICメーカー)を買収、昨年の23位から15位に上昇する。欧州のInfineon Technologiesは、International Rectifierの買収を提案しているが、この買収が2014年中に完了すれば売り上げでトップテンにランクインする見込みである。

IC Insightsの調査とは違い、IHSの調査にはファウンドリを含んでいないため、半導体売り上げ全体の数字がそのまま半導体市場となる。2014年の世界半導体市場は9.4%増の3532億3100万ドルになると見ている。

参考資料
1. 2014年の世界半導体ランキング見込みをIC Insightsが発表 (2014/11/07)

(2014/12/22)

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