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業界を揺るがす波紋と現実...業績発表:新iPad

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市場の動きの読み、予想は当たり外れがつきものであるが、敏感な半導体・エレクトロニクス業界を揺るがした2件に注目している。まずは、中国での販売高が予想を下回ったとして先行き懸念を呈したMicrochipのトップコメントが、インテルはじめ多くの業界各社の株価を下げたが、当のインテルは直後の発表で過去最高四半期業績を記録、もう1つ、アップルの新iPadが予定通り発表されたが、こちらの方は事前の予測精度も上がって6.1mmと世界最薄などほぼ想定内容となっている。引き続く市場の波紋と現実である。

≪喧噪の後に見えたもの≫

業績株価の方は、MicrochipのCEO、Steve Sanghi氏の以下のステートメントが引き金になっている。

◇Microchip Falls on China Demand; Chip Stocks Tumble -Microchip Technology cites weaker chip sales in China; industry stocks slide (10月10日付け Bloomberg)
→Microchip Technology(Chandler, Ariz.)の中国での半導体販売高が、9月締め四半期で予想したほど力強くなかった旨。「もう1つの業界の是正が始まっており、この是正は近い将来業界にわたってもっと広く見られると思う」(MicrochipのCEO、Steve Sanghi氏ステートメント)旨。この発表で、同社および他の半導体サプライヤの株価が下がっている旨。

◇Warnings from chipmakers point to wider economic slowdown (10月10日付け Reuters)

◇Semiconductor shares sink after Microchip warns (10月10日付け Bloomberg Businessweek)

この後発表された同社の四半期業績見通しは、確かに予想を下回る内容になっている。中国での弱含みがどの程度か、ともかく7月末時点の読みにかなり届いていない結果である。

◇Microchip Forecast Dip Triggers Debate (10月13日付け EE Times)
→Microchipの9月30日締め第二四半期のnet販売高について、7月31日時点の$560 million〜$575.0 millionの見通しから、今では約$546.2 millionとなる見込みの旨。

連動して株価を下げたインテルであったが、この直後の同社四半期業績発表は以下の通り、法人需要、データセンター関連が好調で過去最高を記録している。懸念予測は今回は当たっていない結果となっている。

◇Intel Results Cool Downturn Fear-Revenues rise, but PC market remains flat (10月14日付け EE Times)
→Intelの第三四半期売上げが$14.7 billionと過去最高を記録、次四半期はさらに約$100 million増えると見ている旨。MicrochipのCEOが広範な業界低迷を示唆、Intel含め多くのハイテク株が下落した恐れの予測は、見い出せない様相の旨。

◇Intel Posts Improved Earnings, Revenue-Chip Giant Projects Strong Revenue Growth for Current Quarter-Intel sees strong Q3 growth as enterprises move to improve computing power (10月14日付け The Wall Street Journal)
→新しい高速化computersの法人需要が、Intelの第三四半期業績を高め、売上げが約8%増、利益が二ケタ増の旨。

◇インテル、12%増益、7〜9月、MPU出荷、初の1億個 (10月16日付け 日経産業)
→米インテルの業績に明るさが増している旨。14日発表した2014年7〜9月期決算は、売上高が前年同期比8%増の$14.554 billion(約1兆5500億円)、純利益が同12%増の$3.317 billionだった旨。PC需要の回復とデータセンター部門の好調を追い風に、売上高は四半期ベースで過去最高となった旨。
スマートフォンなどモバイル機器向けを含むMPUの出荷個数も四半期ベースで初めて1億個を突破した旨。

改めて業界の敏感な反応を目の当たりにしているが、当たり外れはつきもの、次のタイトルが見られている。

◇IC Industry Slowdown: True or False? -Is it 'a cycle' but not a correction? (10月15日付け EE Times)

トッププレーヤーの一角、TSMCも、インテルに続いて過去最高の四半期業績を以下の通り発表している。

◇TSMC Posts Record Profit-TSMC Executives Upbeat After Profit Jumps on Massive Computing-Chip Order for Apple’s New iPhones-TSMC reports record profit, revenue for Q3 (10月16日付け The Wall Street Journal)
→TSMCの9月30日締め第三四半期のnet profitが$2.51 billion、前年同期比47%増、同社最高記録の旨。売上げは前年同期比29%増、これもcorporate新記録となる旨。アップルのiPhone 6およびiPhone 6 Plus用のA8プロセッサを作るTSMCの20-nmプロセスfacilityは、第四四半期に売上げの20%を占め、第三四半期の9%から高まる旨。

◇TSMC posts net income of over NT$76 billion for 3Q14 (10月16日付け DIGITIMES)
→TSMCの2014年第三四半期連結売上げがNT$209.05 billion($6.88 billion)、net incomeがNT$76.34 billion、それぞれ、前四半期比14.2%増、27.9%増、前年同期比28.6%増、46.9%増。

◇台湾TSMC、最高益、7〜9月、アップル向け需要好調 (10月17日付け 日経)
→台湾積体電路製造(TSMC)が16日発表した7〜9月期連結純利益は、前年同期比47%増の763億台湾ドル(約2671億円)、2四半期連続で過去最高益を更新、年末商戦向けの需要期入りに加え、9月に発売された米アップルの新型スマートフォン用の半導体需要が本格化した旨。

さて、こんどはアップルの新iPadであるが、発表を前に本当に真に迫る読み、予測が行われている。

◇Leaked A8X chip teases more powerful iPad Air 2 as Touch ID button appears-Leaked images show A8X chip at heart of iPad Air 2 (10月11日付け 9to5Mac)
→台湾でのblogに示す画像が、噂によるとAppleが木曜16日に投入見込みのiPad Air 2タブレットcomputerのロジックボードである旨。該ボードには見たところA8X system-on-a-chip(SoC)デバイスがあり、該新AppleタブレットにはiPhone 6およびiPhone 6 PlusにおけるA8半導体よりも強力なプロセッサがあることを示している旨。

◇Apple's Next iPads: 13 Things To Expect-Expected are ong-rumored 'iPad Pro' among several tablets (10月15日付け EE Times)
→Appleが今週、長らく噂の"iPad Pro"含め新しいiPadsを発表の予定、予測される13項目:
 A more powerful processor …A8Xプロセッサ
 Twice the RAM
 Retina HD displays
 The thinnest iPad ever
 Touch ID
 Apple Pay
 A touch of gold
 Windows 8 multi-tasking makes an iOS cameo
 New storage options
 A better camera
 The iPad Pro
 A new iPad Mini
 Great Mac integration

新iPadのCPUコード名はA8X、製造受注はTSMCが獲得と、これも事前のリークである。

◇TSMC reportedly lands CPU orders for Apple next-generation iPad-TSMC will make A8X chips for the new iPad, sources say (10月15日付け DIGITIMES)
→本件事情通筋発。TSMCが、2015年始めにリリース予定のAppleの来る次世代iPadに向けたCPU受注を獲得の旨。TSMCは現在、iPhone 6機器用のAppleのA8プロセッサを製造しており、2014年末までに70-80 million個の出荷に達する見込みの旨。A8プロセッサと同様に新iPad用新CPUsを引き続き20-nmプロセスで作り、該新CPUの暫定コード名がA8Xである旨。

こうして予定通り迎えたアップルからの新iPadはじめ新製品の発表、秘密厳守が徹底されているなか、大方予測通りの内容であり、まだまだ今後に続く波紋である。

◇Apple Debuts Next-Gen Tablets, PC-iMac, iPads are faster with sharper images (10月16日付け EE Times)
→Appleが、予定通り本日、liveイベントにてiPad, PC, およびoperating systems(OSs)の最新版をリリース、iPad Air 2, iPad Mini 3, iMac, およびApple Miniは同じように見えるが、より高速な半導体およびずっと良くなったグラフィックスを備えている旨。iPad Air 2およびiPad Mini 3タブレットcomputersの中核は、Appleのcustom A8Xプロセッサであり、30億個のトランジスタを盛り込んでいる旨。またともにM8 motion co-processorをもっている旨。

◇Apple introduces iPad Air 2 and new iPad mini (10月17日付け DIGITIMES)

◇アップル、新iPad発表 指紋認証など機能向上 (10月17日付け 日経 電子版)
→米アップルが16日、米本社でタブレット「iPad」の新モデルなどを発表、iPhoneで先行導入していた指紋認証ボタンやカメラの高速連写機能をつけた旨。17日から予約を受け付け、日米などで来週末にも出荷を始める旨。
新基本ソフト(OS)の搭載によってパソコンやスマートフォンとの高い連携性で使いやすさを高めた旨。9.7インチ画面の「iPad Air 2」は前モデルより18%薄い6.1mmと初代iPadの半分以下で「世界最薄」となった旨。


≪市場実態PickUp≫

【QualcommのCSR買収】

携帯電話用半導体の世界最大手、Qualcommが、Bluetooth半導体設計の英国CSRを$2.5 billionで買収、携帯端末向けのさらなる強化を図っている。このCSR買収には、上記の株価を下げるインパクトを与えたMicrochip Technologyが先に乗り出したが、まとまらなかった経緯がある。

◇In $2.5B Deal, Qualcomm & CSR Mesh (10月15日付け EE Times)
→cellphone半導体ベンダー世界最大手、Qualcomm社が、短距離Bluetooth-ベースワイヤレスconnectivityのパイオニア、CSRを1.57 billion pound($2.5 billion)で買収することに合意の旨。直近では、CSRはZigBeeキラーの可能性と目されるBluetooth-ベースmesh技術、CSRmeshを案出している旨。

◇U.S. chipmaker Qualcomm hopes for knock-out blow with $2.5 billion CSR bid-Qualcomm to purchase CSR for $2.5B, adding Bluetooth chip designs (10月15日付け Reuters)
→Qualcommが、オーディオ処理およびBluetooth半導体設計のCSRを$2.5 billion in cashでの買収に合意、該合意は、CSRがMicrochip Technologyとの契約に至らなかった後1ヶ月半のこと、MicrochipのオファーがCSRを過小評価していることになる旨。CSRのIC設計は、車載制御, 携帯オーディオ機器, wearable electronicsおよびワイヤレス通信に用いられる旨。

◇Qualcomm to acquire CSR (10月16日付け ELECTROIQ)

◇クアルコム、英半導体CSR、25億ドルで買収 (10月17日付け 日経産業)
→米半導体大手、クアルコムが15日、英半導体メーカー、CSRを25億ドル(約2650億円)で買収すると発表、CSRはほとんどのスマートフォンに使われている近距離無線通信規格「ブルートゥース」や、位置測定機能向けの半導体チップを製造している旨。クアルコムは圧倒的な強みを持つ携帯端末向け半導体をさらに強化する狙いの旨。

【solar cells関係の技術開発】

solar cellsのエネルギー変換効率を95%以上と信じ難い飛躍が得られるアプローチがまず目に入ったが、solar cells関係の様々な技術開発の取り組みがまとまって発表されて、次の通りである。

◇An attempt at spray-coated solar panels shows promise, but there's a catch-Researchers craft solar panels with spray coating (10月10日付け The Washington Post /Innovations blog)
→University of Sheffield(英国)の研究。perovskite(灰チタン石)のspray coatingでsolar panelsを作る方法を発案、コストが下げられるsolar cells生産方法が得られる旨。現在のsolar cellsは最大25年動作できる一方、Sheffieldのspray-coated solar panelsは数1000時間後に故障し始める旨。

◇Cheaper perovskite could replace silicon in solar cells (10月10日付け EE Times India)
→高価なsolar cellsがまもなく過去のものになる可能性、Max Planck Institute for Polymer Research(Mainz, Germany)が、スイスおよびスペインからの科学者とともに、ある革新的な型のsolar cellの動作原理を調査、organic-inorganic perovskite(灰チタン石)化合物が光を吸収する振る舞いの旨。これらのcellsは、安価な材料で作られ、生産が容易、従来のシリコンsolar cellsへの本物の代替が得られる旨。

◇Hybrid Solar Cells Promise More Than 95% Efficiency-Solar cells with organic coating could achieve 95% efficiency or better (10月13日付け EE Times)
→1) University of Cambridge Cavendish Laboratory(英国)の研究。標準シリコンsolar cellsの上に層形成、約100%効率という信じ難い目標に到達できるorganic formulationに取り組んでいる旨。
 2) University of Cambridgeが、シリコン-ベースphotovoltaic(PV)デバイスのエネルギー変換効率を33.7%から95%以上に高められるhybrid solar cellを開発の旨。従来のシリコンsolar cellでは、吸収されたたくさんのエネルギーが熱として浪費されており、従来のシリコンをある有機層で覆うことを提案している旨。

◇"Nanograss" boosts the efficiency of organic solar cells-Researchers boost output of organic solar cells by 32% with "nanograss" (10月13日付け Gizmag)
→3大学、University of Massachusetts Amherst, Stanford UniversityおよびDresden University of Technologyの研究。organic solar cellsのエネルギー変換効率を改善するために、垂直nanopillars、すなわち"nanograss"と呼んでいる密なナノ構造の開発でコラボ、cells効率を2.2%から2.9%に高めることができた旨。

【IoT標準化グループでの脱退】

Internet of Things(IoT)市場の主導権を狙って入り乱れる様相を、前々回の本欄で次のグループ分けを示している。
 Qualcommが主導するAlljoyn
 Intelが引っ張るOpen Interconnect Consortium
 AppleのHomeKit
 GoogleのThread
このうち、Intelが引っ張るグループについて、Broadcomが規約の問題から脱退する動きが以下の通り見られている。

◇It's an IoT standards shakeup as Broadcom dumps Intel's Open Interconnect Consortium -Report: Broadcom departs from Open Interconnect Consortium standards group (10月10日付け GigaOm)
→Broadcomが、QualcommのAllSeen Allianceへの対抗としてIntelが設立したInternet of Things(IoT)標準化グループ、Open Interconnect Consortiumを離れる旨。この分裂は、メンバーはcodeを該グループに寄付するだけでなく、将来にそのintellectual property(IP)を巡る訴えを起こす権利を手放さなければならないという該consortiumの規約からきている旨。該OICのspokesmanであるIntelのGary Martz氏は、Broadcomの脱退をおよびその動きの背景にあると見られる法的条項の存在を認めている旨。

【triple-level cell(TLC) NAND】

3ビット/セル、triple-level cell(TLC)と表し方があるが、次世代のNANDフラッシュメモリの本命とされコスト対応に期待がかかるメモリを、Samsungが初めて量産化、Solid State Drive(SSD)の来年の力強い押し上げなるかが注目である。

◇新世代フラッシュメモリ、サムスン電子が世界初量産化 (10月10日付け 韓国・朝鮮日報)
→サムスン電子が9日、世界初、3ビット/セルのV−NAND型フラッシュメモリの量産を開始したと発表、V−NAND型フラッシュメモリは半導体を3次元の垂直構造に重ねたフラッシュメモリを指す旨。新製品はサムスン電子が5月に発表した第2世代のV-NAND型フラッシュメモリを改善したもの。これまでの製品はフラッシュメモリの基本単位となるセルで2ビットのデータしか扱えなかったが、新製品は3ビットのデータを扱えるようにした旨。
サムスン電子は新製品でハードディスクに変わる記録媒体となるソリッドステートドライブ(SSD)市場を開拓していく構えの旨。

◇Samsung pins hopes on new chips-As smartphones sag, big data and B2B components look rosy (10月10日付け Korea JoongAng Daily)

◇Digitimes Research: Penetration rate of SSD applications to expand significantly in 2015 (10月14日付け DIGITIMES)
→Digitimes Research発。PCIe技術サポートおよびコスト削減に向けたtriple-level cell(TLC) NAND採用が、2014年のSSDコントローラ半導体開発の主要な焦点である旨。関連コスト削減および新コントローラ半導体開発のお蔭で、SSD応用の浸透速度が2015年に力強く伸びる見込みの旨。

【インド関連】

MediaTekがインドで4G LTEチップセット投入、インド半導体市場の2020年を見据えた規模、そしてインドの小さな村々隅々に電気をもたらすmicrogridsと、このところインド関連の話題に暇なしの状況となっている。

◇MediaTek unveils 4G LTE chipset for India, takes on Qualcomm-The firm claims the chip is world's first octa-core 4G LTE System on Chip-MediaTek challenges Qualcomm with 4G LTE chipset (10月13日付け Business Standard (India))
→インドでのpremiumスマートフォン市場高マージンに注目、MediaTek(台湾)が本日、4G LTEチップセット、'MT6595'を披露、QualcommのSnapdragon 800チップセットファミリーに対抗する狙いの旨。該半導体は、世界初のocta-core 4G LTE System on Chip(SoC)であり、今年2月に最初に発表している旨。

◇Semiconductor market in India is expected to reach US$ 52.58B by 2020 (10月14日付け ELECTROIQ)
→NOVONOUSの最新リサーチレポート。インドにおける半導体市場が、2013年の$10.02 billionから2020年には$52.58 billionに、26.72%のCAGRで伸びると見る旨。モバイル機器は、2013年から2020年まで33.4%のCAGRで伸びる見込み、半導体売上げへの寄与は、2013年の35.4%から2020年には50.7%に高まると見る旨。インドの現在の半導体業界は、100%輸入ベース、2013年には$10 billion規模の半導体輸入となっている旨。

◇Solar Rising in Village Microgrids (10月14日付け EE Times)
→IEEE Global Humanitarian Technology Conference(SAN JOSE, Calif.)にて、non-profitのSolarillion Foundation、research and outreach、director、Vineeth Vijayaraghavan氏講演。solar panelsが、開発途上国の小さな村々に電気をもたらすmicrogridsに向けて増大している旨。インドでは、photovoltaicsおよびmicrogridsの方を選ぶregulatorsおよびutilitiesの間の考え方の移行がある旨。

◇Solar microgrids bring electricity to India's rural villages (10月15日付け EE Times India)


≪グローバル雑学王−328≫

モンゴル帝国が躍進してから衰微に至る時代について残る今回は、朝鮮半島の歴史と英仏百年戦争について、

 『知れば知るほど面白い 地理・地名・地図から読み解く世界史』
  (宮崎 正勝 著:じっぴコンパクト新書 198) …2014年7月7日 初版第1刷発行

より、地名の謎と世界史の展開を見ていく。韓国のソウルは漢字でどう書くか?近くて遠い疑問の回答が見られる一方、欧州でのスイーツに由来する地名の再認識である。


第3章 モンゴル帝国と移り変わるアジア・ヨーロッパ

18 「ソウル」って、漢字でどう書くの?
……→朝鮮半島の歴史

◇地名の謎18:漢字表記はあまり見かけないソウル。中国語ではどう表記する?
・「ソウル」は、「都、首都、王都」といった意味を示す韓国語、漢字に当てはめることはできない
・2005年、李明博ソウル特別市長がソウルの中国語表記を「首爾 / 首尓」にすると発表

◆世界史の展開18:

〓朝鮮半島の歴史(一) 〜建国から三国時代
・1392年、朝鮮王朝(李氏朝鮮)が建国
 →20世紀までの長きにわたり存続
・朝鮮王朝の建国に至る説話と歴史レビュー
 →紀元前2333年、天孫檀君が朝鮮の開国を宣言
 →紀元前1122年、箕氏朝鮮開国
 …→このあたりは神話の域
 →紀元前190年、衛氏朝鮮を建国
 …→このあたりから歴史上のおぼろげな姿
・新羅、百済らができ、高句麗と覇権を競う三国時代へ

〓朝鮮半島の歴史(二) 〜三国時代から朝鮮王朝
・三国時代を制したのは、唐と結んだ新羅
 →日本は百済救済のために兵を出したが、白村江の戦いで大敗を喫す
 →新羅は、10世紀に高麗によって滅ぼされてしまう
・1392年、将軍李成桂が高麗を滅ぼして明に服属、朝鮮王朝(李氏朝鮮)を建てる
 →1910年、日本に併合されるまで存続することに

19 あのお菓子の名は、「砦」の意味を持つ、ある国名からつけられた?
……→レコンキスタの進展と英仏百年戦争

◇地名の謎19:ヨーロッパ史を彩るスイーツの地名
・戦国時代から江戸時代の初期、南蛮人と呼ばれた西洋人がたびたび来日
 →ポルトガル人曰く、「これは『カスティリャ』のお菓子」
 →以来、そのお菓子は「カステラ」と呼ばれることに
 →かつてイベリア半島に、カスティリャ王国が存在。本来、カスティリャは「砦」の意味
・美味しそうな地名:
 →フランス…シャンパンの名産地「シャンパーニュ地方」
         …アルプスの最高峰「モンブラン」→洋菓子
 →イギリス…スコットランドの「スクーン宮殿」
         →洋菓子スコーン(オランダ語の「白いパン」スコーンフロートに由来)

◆世界史の展開19:

〓キリスト教徒による国土回復運動(レコンキスタ)の進展
・イベリア半島が、イスラームの土地から、元のキリスト教徒の国となるまで、約800年の歳月
 →国土回復運動(レコンキスタ)
・12世紀には、カスティリャから分離独立してポルトガル王国が建国
・13世紀、イスラーム勢力はグラナダを拠点とするナスル朝のみに
・1469年、カスティリャの王女イザベルとアラゴンの王子フェルナンド五世が結婚
 →1479年、両国は統合、スペイン王国が誕生
・1492年、イスラーム勢力最後の砦、グラナダが陥落
 →レコンキスタが完成

〓英仏の威信をかけた百年戦争
・レコンキスタが最終段階を迎えていた14世紀から15世紀半ば、英仏の間では百年戦争
・開戦後しばらくは、エドワード黒太子の活躍など、戦況はイギリス軍の優位のもとに展開
・ここで奇跡、ジャンヌ=ダルクが現われ、イギリス軍を撃退
 →フランス王と対立していたブルゴーニュ派の捕虜となりイギリスに引き渡され、火刑に

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